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司法書士法人ファルコは商業登記・会社登記・法人登記を中心とした企業法務コンサルティングに特化した専門家集団です。

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2011年07月06日

税理士さん、気を付けてね 気づいたら10年の登記懈怠

先月登記懈怠による過料の話をしました。
こういった過料の制裁を避けるために、同族会社等では、役員の任期を10年に伸長している会社も少なくないと思います。

10年に任期を伸長することで、本店移転等がない限り、あまり登記は発生しなくなりました。

 

昨日、役員の任期を10年に伸長している会社(関与するのは、これが始めてです。)から、本来あまり発生しない登記の依頼がありました。

最後の取締役の就任登記は平成17年、監査役の登記は平成15年に入っています。

定款で役員の任期を確認し、「なるほどね。任期10年ね。」

普通ならこれで終わる話。

 

「あれ?」

「あれあれ?」

登記簿には、あるべき株式の譲渡制限の規定がありません。どうやら会社法施行時に、任期を伸長する変更をしたけれど、譲渡制限の規定を確認しないまま処理されていたようです。(詳しくは「税理士さん、気を付けてね」をご覧下さい。)

当時「税理士さん、気を付けてね」を書いた頃は、ギリギリ過料が出るか出ないかの頃。でも今となっては、5年の登記懈怠。そこそこ高額な過料の制裁を受けてしまいます。

たまに遭遇するこの手の公開会社、何も変更がなければ、次の登記は10年後です。「気づいたら10年の登記懈怠。」なんて話がこの先ポロポロ出てきそうな気がします。

税理士の方には、特に気をつけて下さい。