週末、法廷デビューの道で紹介したことのある「たーさん(仮名)」から電話がありました。
法廷デビューの道
http://shihoushoshi.main.jp/blog/archives/000342.html
今年も司法書士試験を受けたとのこと。今日はちゃんと試験問題(といっても商業登記の書式の問題だけ)を確認したので、
思ったことを書きます。
有限会社は、古い時代にも1度だけ出題されましたけど、書式の問題としては、メジャーではありません。商号変更によるによる移行は、
マイナーな有限会社の中では、メジャーな分野。しっかりと練習していたかどうかは、別として、書けなくはない分野です。実務では、
同日での増資や同日での管轄外本店移転など、ちょっと込み入った登記と合わさると難易度がアップしますが、
さすがにそこまで複雑ではありません。
合併にしてもそう複雑ではありません。官庁の許可とか要らないとか注意書きも念には念を入れたかんじ。
目的上事業者にあたったりしないように、目的も飲食店の経営のみと、試験委員も念には念を入れてます。
登記できない事項も、注意書きに異常な記載(株主の一部が総会を途中退席)があるので、すぐに気付いた受験生も多いと思います。
問題の中で、唯一気になったのは、監査役を取締役に選任しているところ。司法書士試験の授業では、メジャーな論点ですけど、
問題文から明確に監査役として辞任した記載がないこと。
先日、似た事案があって、調べていたのですが、こんな最高裁の判例があります。(試験問題の事案とは取締役・監査役が逆ですけど)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/js_20100319130532646427.pdf
監査役に選任された者が就任を承諾したときは、監査役との兼任が禁止される従前の地位を辞任したものと解すべきである
取締役としての就任承諾で、監査役は当然辞任というカラクリは、実務ではお目にかかることはないので
(当然事前に辞任届なりを用意してます。)、理屈で分かっていても、試験中に解答するのは、やや困難だと思われます。
とにかく受験生のみなさん、おつかれでした。