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司法書士法人ファルコは商業登記・会社登記・法人登記を中心とした企業法務コンサルティングに特化した専門家集団です。

ブログ

2008年07月28日

「コンピュータ」と「コンピューター」のどうでもいい話

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マイクロソフト製品ならびにサービスにおける外来語カタカナ用語末尾の長音表記の変更について

マイクロソフト株式会社(本社:東京都渋谷区、以下マイクロソフト)は、
外来語カタカナ用語末尾の長音表記について、
今後の製品やサービスの開発において国語審議会の報告を基に告示された1991年6月28日の内閣告示第二号をベースにしたルールへ原則準拠する方針を決定しました。
(同社HP)


http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3491

「コンピュータ」と「コンピューター」
「フォルダ」と 「フォルダー」
「ブラウザ」と 「ブラウザー」
「プリンタ」と 「プリンター」

どちらが馴染みますか?

私がしっくるするのは、「コンピューター」「フォルダ」「ブラウザ」「プリンター」です。もちろん一般の方には、
語尾に長音があるほうが発音通りで馴染みやすいかもしれません。

何で業界では、長音を使わないのかなあ?と思っていましたが、

昔は「1バイト」が貴重だったため。

ハード・ソフトの制約から仕方なく表記されていたんでしょう。でもさすがに「1バイト」で左右されない環境になったためか、
今後は長音表記の方針のようです。

司法書士とは一見無関係に思えるこのニュース。実は微妙に関連が。。。

会社の事業目的に「コンピューターの〜」あるいは「コンピュータの〜」が記載されている会社はかなりあります。

「コンピューター」だったり「コンピュータ」だったり。会社によってマチマチ。

司法書士の補助者は工業系出身の人間は少ないので、「コンピュータの〜」となっている事業目的を、ついつい普段使っている
「コンピューターの〜」と誤記してしまうのは、ありがちなお話。

「1バイト」が貴重だったから、こだわりの「コンピュータ」という表記も、一般人にはどーでもいい話。

ましてや「コンピュータの〜」となっている事業目的を、ついつい普段使っている「コンピューターの〜」と誤記して、
めっちゃ怒られる補助者がいるというのも、さらにどーでもいい話。

でもまあ。「〜」で一喜一憂してしまう業界もあるってことで。

ちゃんちゃん。

 

2008年07月24日

また架空増資

過去のブログに「架空増資で司法書士逮捕」なるものがあります。耐震偽装疑惑で揺れたあの事件の話ですので、
憶えていらっしゃる方も多いと思います。イーホームズの架空増資です。
http://shihoushoshi.main.jp/blog/archives/001255.html

年に1回くらいは、架空増資のニュースがありますが、これもそうです。

架空増資の株を販売  元社長ら、虚偽登記容疑も
 環境関連装置販売会社イー・バイオの未公開株詐欺事件で、元社長貴戸英明容疑者(58)らは未公開株について、
増資に伴い発行したものだと投資家に説明していたことが22日、警視庁組織犯罪対策4課の調べで分かった。

 実際には増資をしていなかったが、貴戸容疑者は増資を虚偽登記していた。組対4課は、増資は資金集めの口実で、
発覚を免れるために登記したとみて調べている。

 調べでは、貴戸容疑者らは2005年4月と06年4月、
資本を1000万円から2億2500万円に増資したとするうその登記をした疑い。

 貴戸容疑者は、自分が関与する5つの株式販売代理店を通じて未公開株を販売。
組対4課は全国の約500人から計約5億6000万円を詐取していたとみている。(2008/07/22 共同通信)

増資の登記の際には、増資したことを証明する書面が必要になります。2006年5月の会社法施行後は、
入金のあった会社の通帳のコピーで構わないという取り扱いになっていますから、文書の偽造も簡単です。しかしこの件は、2回の増資
(2005年4月と06年4月)がいずれも会社法施行前。この時は、金融機関が作成する株式払込金保管証明書が必要書類。
薄めの紙で偽造しにくいはずですが、追い込まれている人は何でもやるということでしょうか。

最近は偽造運転免許証もレベルが高く、安いものが出回っているようなので、犯罪者にとって、
株式払込金保管証明書なんか余裕で偽造できちゃうんでしょう。

実はこの会社。本店は港区。こんな依頼者から増資の登記をやらされた司法書士がいるとすれば、お気の毒。ゲートキーパー法が施行され、
一部の客からの依頼は断れることになりましたが、基本的に増資はゲートキーパー法の対象外。

増資に限らず、怪しい臭いのするお客の依頼を、「てめーに食わせるタンメンはねぇ。」的に追い返せてもいい気がしますが、
いかがでしょう。

 

2008年07月23日

不正競争防止法に基づく商号の登記抹消

金曜日は、支部長会。昨日は支部の無料相談会(私は欠席でしたが)。今日は研修。更新が難しい日々が続いております。

この間の3連休の日曜日、子供を連れて江戸川へ「ボートはぜ」をやってきました。
モーターボートで4人用の手漕ぎボートを牽引してもらい、手漕ぎボートの中からはぜ釣りを楽しむというもの。炎天下の中ではありましたが、
そこそこ楽しませてもらいました。(おかげで真っ黒になっています。)

不便に感じる「ボートはぜ」も、文明の利器である携帯電話がありますので、「トイレに行きたい。」「ジュースが飲みたい。」
「エサが欲しい」などの船宿への連絡も簡単。一度お試しあれ。

 


 

さて、アップしようとしていたニュースもほぼ1週間前のものとなり、新鮮さはありませんが、あまり話題にならないので、
今日は不正競争防止法のお話。

会社法施行前のようなガチガチの類似商号調査が必要なくなって2年以上経過しましたから、新人さんの中で「ガチガチの類似商号調査」
はしたことがないという方もいると思います。

「ガチの類似商号調査」でも問題なしとなる結果でも、この商号は問題あり。

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日経リサーチ、同名の会社提訴 登記抹消求め大阪地裁に
 日本経済新聞社と同社の全額出資子会社、日経リサーチ(東京・千代田)は17日、「同一の営業主体と誤信され、利益を侵害された」
として、信用調査会社「日経リサーチ」(大阪市北区)に対し、不正競争防止法に基づく商号の登記抹消、
使用差し止めなどを求める訴えを大阪地裁に起こした。

 訴状によると、大阪市の「日経リサーチ」は2006年6月に現在の社名に変更。
看板、パンフレット、名刺などに社名を表示し、大阪市福島区や東京都港区にある事務所を拠点に企業などの信用調査をしている。
日経グループとはまったく関係ないが、グループ会社と誤認するケースが相次いでいた。(17日 日本経済新聞)

会社法が施行されて1ヶ月、「類似商号」もほとんど問題とならなくなった2006年6月に商号変更した会社が今回の主役。
いいかげんな類似商号調査でも、現在の登記法上は、問題なしという取り扱い。

この会社の商号変更の登記を司法書士が担当していれば、不正競争防止法の話は多少なりとも会社に対してやっているはず。
あるいは不正競争防止法の話を理解した上で、確信的に「日経リサーチ」へ商号を変えたのかもしれません。

「グループ会社と誤認するケースが相次いでいた。」は日本経済新聞の記事ですが、日経グループの対応がかなり遅かったのが、
むしろ気になります。

怪しい商号変更も少なくありませんので、皆さんもお気をつけ下さい。

では。

 

2008年07月15日

本来あるべき官報の姿

「CHANGE」最終回視聴率は27・4% だったようです。さすがキムタク。。。

さて、昨日のつづき。

まずは、どんだけ中小企業が決算公告してるかがポイント。

中小企業庁が最新の統計をまとめております。


平成19年度中小企業の会計に関する実態調査事業 集計分析結果 最終報告(中小企業庁)

これによると最新のデータで決算公告をしている会社はわずかに4.3%

ほとんどの会社が違法状態です。この違法がなくなるとどうなるか、磯崎さんのブログで概算を出されていたので、
最新データで再計算してみます。(お馬鹿な結果になります。)

日本に決算公告が義務付けられている株式会社は約120万社

ということは違反状態の会社は、
120万×95.7%=114万8400社

これらの会社が本気で官報に掲載するとすると(公告を電子公告としている会社の統計がないので、全て官報と仮定します。)

官報の1ページに平均8社が掲載されるとして
114万8400社÷8=14万3550ページ

真面目に公告すれば、ある一定の日に集中するはずですが、そこまで、中小企業がマメでないと仮定します。
(適当にパラパラと公告が掲載されるとします。)

官報は1年のうち、約240日しか発刊されないので、
14万3550ページ÷240日≒600ページ

磯崎さんのブログに「どんな官報やねん!」というつっこみがなされていましたが、そのとおり(笑)。

こんな官報ともなると、売る方も買う方も大変。少なくとも今の官報販売所の規模では、サポートできないのは明らか(笑)。

現在、一部の変更登記で決算公告を強制される手続きがありますが、全ての変更登記(役員変更を含む)
に自社の決算公告の掲載のある官報が添付書類となったら、あっという間に改善されそうです。

ここの違法状態の解消を「あさくら総理」に取り組んでもらいたいですね。

 

2008年06月27日

「Co.,Ltd 」から「Corporation」

以前ご紹介した松下電器産業株式会社の商号変更が株主総会で承認されたようです。

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松下電器産業株式会社は、本日、第101回定時株主総会を開催し、
同総会において第1号議案として付議していた商号の変更が承認されました。これにより、2008年(平成20年)10月1日をもって、
社名を「パナソニック株式会社」(英文表記:Panasonic Corporation)に変更します。また、グループ会社のうち
「松下」「ナショナル」を冠する企業の社名変更についても、同様に各社の株主総会で承認されましたので、同日付をもって、
「パナソニック」を冠する社名に変更します。(松下電器産業株式会社HPより引用)


株主総会の参考資料
によると

 

現行定款 第1条
当会社は、松下電器産業株式会社と称し、英文ではMatsusita Electric Industrial Co.,Ltd
と表示する。

 

これが下記のようになるようです。

 

変更後定款 第1条
当会社は、パナソニック株式会社と称し、英文ではPanasonic Corporation と表示する。

 

 

ざーっと読むと「ふ〜〜ん」ですが、株式会社の英文表記が「Co.,Ltd 」から「Corporation」に変更になっています。

同じ株式会社なのに「Co.,Ltd 」?「Corporation」?
どっちが正しいの??

ちなみに就職で人気のありそうな会社では下記のような表記になっています。

トヨタ自動車株式会社(TOYOTA MOTOR
CORPORATION)
株式会社ソニー(SONY CORPORATION)
ソフトバンク株式会社(SOFTBANK CORP.)
三井物産株式会社(MITSUI & CO .,LTD)
株式会社 日立製作所(Hitachi, Ltd.)
日本電気株式会社 (NEC Corporation)
株式会社 ジェイティービー(JTB Corp.)

結構バラバラ。Co Ltd、Inc、company、corporation と似た単語がズラリ。

こちらのサイトでそこらへんが詳しく説明されています。


Co
LtdとIncの意味の違い


companyとcorporationの違い

お客の定款を見直してみてはいかがですか?