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司法書士法人ファルコは商業登記・会社登記・法人登記を中心とした企業法務コンサルティングに特化した専門家集団です。

ブログ

2007年04月03日

法務省のシステムも私も忙殺。。。

年度末でドタバタしておりました。が、尋常じゃない仕事量に自分の限界を感じています。自分の処理能力もギリギリ。
更に明日は終日岐阜に地方出張。。。限界が来ます。

限界といえば、法務省のオンラインシステムも限界。しかしこちらは限界超え。
公証人役場のお姉さんにシステム回復した瞬間に電話してもらったんですが、ログインできず。。。明日どうにかしないとそろそろピンチです。

全国で混乱しまくりの法務省のオンラインシステム。こうならないよう私の限界を超えないよう何とか処理します。

業務連絡
明日終日出張です。お急ぎの方は事務所スタッフにお電話下さい。時間ある方は私のメールにどうぞ。


 

2007年03月28日

MSCB発行の新ルール

今日は夕方の遅い時間からミーティングがありますので、早めのアップ。今日はMSCBのお話。

商事法務(No.1795)のスクランブルに「MSCB発行の最善策」という記事が掲載されています。

ちなみにデータ上では、2005年上期には公募増資を上回る5079億円、全体の57%を占め、
メジャーな資金調達手段となったMSCBも、裁判所による発行差し止めなどの影響で2006年下期には442億円(全体の4%)
とぐっとボリュームも減り、件数も7件(ちなみに2005年上期は61件)となっています。

件数は減ったとはいえ、様々な問題のあるMSCBに関して、日本証券業協会の新ルールが発表されています。

会員におけるMSCBの取り扱いのあり方等について
(会員における引受審査のあり方等に関するワーキンググループ最終報告)
ちょっとボリュームありますが、
興味ある方はご覧下さい。

MSCBに対する転換スピードの規制など実効性の高いものもありますが、後手後手の部分も否めません。

高度な金融商品もいいですけど、一般の投資家が安心して参入できる市場を希望したいと思います。

追伸
明日は、12月決算の会社のサッポロ、山崎製パン、楽天などの株主総会。特にサッポロは買収攻防の第1戦、注目しましょう。

 

2007年02月15日

取締役会 リンナイの場合

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リンナイの全取締役、緊急会議で「公表せず」
 3人が死亡したリンナイ(名古屋市)製ガス瞬間湯沸かし器の一酸化炭素(CO)中毒事故で、
2004年までに発生した4件の事故を受け、当時の社長ら全取締役が緊急会議を開いて対応を協議しながら、
製品の回収や消費者への周知徹底などの抜本的な対策を見送っていたことが10日、関係者の話で分かった。「当社に責任はない」
と結論づけたためだが、事故情報を開示して注意喚起しておけば新たな事故は防げた可能性も指摘され、
同社の安全対策のあり方が問われそうだ。
(平成19年2月10日NIKKEI NETより引用)

以前のブログ
「取締役会議事録のない理由」
でパロマの問題に触れましたが、今度はリンナイです。
パロマの取締役会を開催していないという危機的状況よりはましですが、せっかく開催した取締役会で対策を見送っていたとの非難記事。

企業の責任が日増しに大きくなってきた気がしませんか?パロマの事故の再発防止と経営改革に関する提言レポートの結びにあった
「企業の社会的責任とは、法令順守のレベルに止まるものではない。 法令順守は前提であり、それを超える行動が企業には求められている。」
という言葉が輝いてみえますね。

数年前であれば、リンナイの企業としての対応がここまで報道されることは無かったのではないかとも思います。記事を読むと
「確かに早期対応があれば」と単純に納得してしまいますが、ここまで叩かれる時代になったということですかね。

「どんな些細な不祥事も早期に情報開示し、適切にそして厳格に対応していく。」

白髪頭や禿頭が深々と謝罪しているニュースは、正直うんざりです。
 

2007年01月31日

企業のブランド・イメージ

先日パロマ第三者委員会の「事故の再発防止と経営改革に関する提言レポート
をご紹介しましたが、今日は昨日発表された株式会社日興コーディアルグループの「特別調査委員会の調査結果の公表について
をご紹介します。

世間一般の目だけでなく株主の厳しい目があると同じレポートでもこれだけ違うのかといった印象。
まあ強烈なボリュームですから関心のある方はどうぞお読み下さい。

またこれに対する社長の会見内容がすぐに公開されているのも大きく違います。
企業の不祥事が企業のブランド・イメージの低下に直結しないようにという意識の差はあるように感じます。

企業にとってそのブランド・イメージは大切なもの。今日それを痛感させるニュースがありました。

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日立の大樹、CM独占契約結び伐採の危機脱出

 「この木なんの木…」の歌詞で知られる日立グループのテレビCMに登場する大樹。
一時は地元ハワイで「伐採の危機」との話もあったこの樹木が、これまで通り保護され、日立製作所がグループの広告・
宣伝で独占的に使用する契約を地元の所有者と結んだことが30日、分かった。(平成19年1月31日サンスポ.COMより引用)

ご存知「この木なんの木、きになる、きになる、見たことない木ですから・・・」のコマーシャルに出てくるあの大きな木の話です。
(写真は本物と違います。ご了承下さい。)

子供の頃、日曜日にこの曲を聞くと、「あああ。日曜日も終わり。宿題しなくちゃ。。。」と思いっきりテンションの下がっていました。
今でも楽しい気持ちにはなりません。私と同じ悲しい気持ちになる人のほうが多いと思いますが、日立はこれを死守するようです。
長年培ったきた「企業イメージを大切にする」のは、大切かもしれません。

しかしブランド・イメージを維持していくのも大変です。

さて久しぶりに問題。
日立がこの木を伐採させないために、パークの維持・
管理やCMに利用する権利を取得するために支払う使用料(1年間分)は?

A 48万円
B 480万円
C 4800万円
D 4億8000万円

正解はC

 

2007年01月29日

取締役会議事録のない理由

先日の更新を休んだお詫びではありませんが、かなり長くなってしまいました。最後まで読んでやって下さい。

「発掘!あるある大事典U」では納豆に続きレタスも捏造という事態。視聴率稼ぎのためなら、そこまでやるかという手法は「発掘!
あるある大事典U」だけではなく、他のテレビ番組でも過去に何度かありました。

その当時の事件発覚後の反応は、ここまで大袈裟(?)になっていなかったように思います。
せいぜい担当のプロデューサーなんかが責任とって終わりじゃありませんでしたかね?
今回は担当のプロデューサーどころか関西テレビの社長の辞任までの騒ぎになっています。

最近の企業の不祥事は、対応を間違えてしまうと大変なことになってきました。ところが対応を間違える企業の連発。
不二家では1ヶ月に50匹のねずみが捕獲されたなどとイメージの低下は避けられないニュースまでが報道される始末です。

そんな対応を間違えちゃうと大変な時代になると、こんなニュースも報道されてしまいます。

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事故対応の議事録なし パロマ
 パロマ工業(名古屋市)製のガス瞬間湯沸かし器による一酸化炭素(CO)中毒事故で、同社と親会社のパロマ(同市)は、
決算期や役員交代を除き、議事録を残した正式な取締役会を行っていなかったことが二十八日、分かった。同社では一連の事故などの議題は、
昼食を交えた幹部会議で協議されていたという。
同社は警視庁捜査一課のこれまでの調べに、事故関連の「資料がない」と説明しており、同課は押収した資料を分析。
約二十年間に二十八件の事故が起きながら、防止できなかった同社の指揮伝達系統や、その対応に問題がなかったか、解明を進める。

パロマの説明によると、パロマとパロマ工業両社では、役員の兼職者が多く、通常は昼食を交えながら企業運営を協議していた。
一連のCO中毒事故についても、
この場でパロマサービスショップなどの修理業者に不正改造を禁じる文書を配布する対応策などを決めたという。
だがこの会議は、正式な議事録を取っていないため、具体的にいつの事故を受け、どのような議論が行われたかなどを、
両社ともこれまで十分に説明できないとしている。
会社法では取締役会は三カ月に一回以上開かれ、議事録の作成も必要だが、両社では、議事録を残した取締役会は、
決算や役員交代の際に年一回程度、行うだけだったという。
パロマの幹部は「当時は不正改造がこれほどまん延しているとの認識はなかった。今にして思えば、企業としての対応が不十分だった」
としている。(平成19年1月29日東京新聞より引用)

パロマは資本金775億円の大企業。コンプライアンスが注目されていなかった時代でも通常の大企業であれば、
取締役会を開催していない、取締役会議事録がない等の事態は考えられません。じゃあCMもバンバンやっているパロマがなんでこんな失態を?

実はパロマはあれだけ大きくても、上場企業じゃありません。同族会社です。

ちょっと極端な結論ですが、物言う株主が存在しないという気の緩みがこんな事態を招いた一因であると思います。
(もちろん上場企業でないし、同族会社でもしっかりやっている有名企業は他にもいっぱいありますけど。)

パロマのHPをご覧頂くと、
情報開示が他の上場企業に比べて少ないかお分かりになると思います。(個人的な感想ですが、事件の対応のために置かれた「パロマ工業第三者委員会」
のHPへのリンクが直接設定されていない点には恣意的なものを感じます。気のせいですかね???)

直接に非難はしていませんが、「パロマ工業第三者委員会」もその事故の再発防止と経営改革に関する提言レポートの中で、
パロマが名古屋証券取引所2部への株式上場を検討を望むとしています。

その事故の再発防止と経営改革に関する提言レポートの最後にこんな文章がありました。

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企業の社会的責任とは、法令順守のレベルに止まるものではない。
法令順守は前提であり、それを超える行動が企業には求められている。一連の事故は、バロマ社に有形無形のダメージを与えた。
現代という時代は、消費者と社会が評価しなければ、企業は存続できない時代である。パロマ社は殻に閉じこもるのではなく、
今回の事件を社会に有益な企業へ転換する機会ととらえ、抜本的な経営改革を推進していくことを切に願う。(同レポートより)

こんな素敵なレポートをまとめた委員会も早々と平成18年12月21日をもって解散されています。。。残念。

今後企業の社会的責任はますます重いものになるでしょうね。