2006年05月12日
大きな非公開会社と小さな公開会社
新日鉱ホールディングス株式会社の中核事業会社である株式会社ジャパンエナジー及び日鉱金属株式会社は、
新会社法施行で認められた手法を早速活用し、株式会社ジャパンエナジー及び日鉱金属株式会社の両社を「非公開会社」とし、取締役会・監査役会・
執行役員会を廃止します。(詳しくは、新日鉱ホールディングス株式会社HP「中核事業会社における新機関設計の採用について」
)
株式会社というと、取締役会は絶対あるものだという認識を持たれている方、
ちょっと前までは「正解」ですが、5月1日からは、取締役会を置かなくてもよくなりました。全ての株式に譲渡制限を付ければ(非公開会社)、
会社の規模に関わらず認められます。持株会社傘下の事業会社では、もともと株式が譲渡される事を予定していませんから、
取締役会などを置かないシンプルな機関設計も「あり」ですから、
意思決定が迅速になるこんな選択肢を採用する企業も今後増えていくのではないでしょうか。
こんな大手のお話ではなく、町の小さい会社でも同様のことができます。
今までの商法では、「株式会社は取締役は3名・監査役は1名置かなくてはいけない。」という制限がありましたから、おとうちゃん・
おかあちゃんの2人でやっている会社も、無理に4名を揃えなければなりませんでした。でも今後は非公開会社であれば、役員はおとうちゃん・
おかあちゃんの2人のみでもOKとなります。中小企業の中には、親戚にお願いして、あるいは、
税理士さんにお願いして4名を無理やり確保していたところも少なくないはずです。今回の新会社法を活用すれば、
実態に合った役員構成がやっと叶います。
6月の定時総会が終わった頃、2年に1回、
同じ港区でもかなり遠い場所から自転車に乗って議事録を持って来るお婆ちゃん(ある会社の取締役です。)がいます。
「先生、お元気ですかあ?今年も登記お願いします。まだ生きてましたよ(笑)
。」
「・・・」
結構笑えないジョークに毎回絶句です(笑)。
登記懈怠(役員変更があった日から2週間以内に登記しないで、登記を怠ること。
過料に処せられます。)にならないように、必ず7月第1週の暑い日ざしの中、自転車でやってくる姿は、
法令順守という言葉が虚しく響くどこぞの企業よりも美しく見えます(笑)。
今日、そんな六本木ヒルズ等には住んでいないお婆ちゃんから電話がありました。
つづきは明日。(タイトルで明日のオチが見え見えですけど。。。)
受験生買ってね!!