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司法書士法人ファルコは商業登記・会社登記・法人登記を中心とした企業法務コンサルティングに特化した専門家集団です。

ブログ

2005年11月17日

保管証明書で苦労してます。

昨日のつづき。保管証明書についてちょっと補足します。銀行の株式払込金保管事務委託には、銀行によって、その事務がまちまちです。行内にあるマニュアル通りの必要書類の提出がないと、取り扱いできないとかが普通だったりします。原始定款に盛込めば、その書類はいらないだろうと思われる書類も「それがないと困る。」なんて言われたりします。お客さんは、私と銀行の間で困ったりするケースが良くありました。(今は、敢えてマニュアルに記載されている書類をわざわざ準備したりしてます。。。)

平成13年に「額面株式制度」が廃止されましたが、しばらくの間、株式払込金保管証明書に思いっきり「額面」の文字が残ったままだったりしていましたから、こんな事務でも仕方ないと諦めていました。

司法書士も不動産登記のお得意様である銀行に、文句を言えないのが普通でしょうから、こんな状態が長く続いてしまったんでしょう。しかし、これもあと半年ばかりの辛抱。

発起設立だと、万が一、類似商号に引っかかると定款再認証となりますので、そういう部分でも募集設立は使える手段だったのですが、類似商号の規制もなくなり、こういった心配もなくなりますから、半年後は募集設立・株式払込金保管証明書とはおさらばです。(でも、どうしても募集設立もあるのかなあ。。。)

2005年11月16日

募集設立はなくなるかもね

新会社法の施行が近づきつつあります。現行の商法下で、今やっている業務のひとつひとつが「これも新会社法でなくなるなあ。」と思いながら働いています。先日ご紹介した「類似商号の規制」「共同代表」「商号の仮登記」もそうですが、設立時の銀行の発行する出資払込金保管証明書もそのひとつ。(有限会社そのものがなくなる訳ですから、当然といえば当然ですね。)この事務に関して、銀行の対応に日々???!!!と思いながら、働いていますから、正直ほっとしています。手数料もかからなくなりますし、資本金が長期間拘束されることもなくなりますので、お客様にとってもいいことだらけです。

出資払込金保管証明書に対して、株式払込金保管証明書は募集設立の場合のみ存続することになります。発起設立の場合、実印の押印・発起人の印鑑証明書の手配などがありますから、出資者が多いと募集設立を選択したりしてましたが、手数料・資本金の拘束などを考えると、無理にでも、発起設立を選択するケースが増えてきそうです。そもそも最低資本金1000万円(有限会社は300万円)もなくなりますから、設立日に代物弁済などの奥の手もやらなくても済むかもしれません。となると株式払込金保管証明書も見かけなくなりそうですね。

開業当初、今となっては、笑い話になってしまいますが、無理に発起設立する方法が思いつかなく、発起人30名からなる会社を設立したことがあります。実印の押印に数週間かかり、あげくには、定款の契印するスペースが足りないと本気で悩んだバカな時期がありました(爆)。

用語説明を省略してしまって、一般の方にはわかりにくい内容になってしまいました。

2005年11月15日

危うくアウト

昨日のつづき。先日、港区のある会社(仮にX社)が商号を変更したいと言ってきました。変更後の商号は株式会社ABCコーポレーション(仮)。類似商号の調査も終え、株式会社ABCコーポレーションの類似に該当する会社がなかった事、と同時に新商号である株式会社ABCコーポレーションの代表印も作ってもらうように担当者にお伝えしました。必要書類も一通り準備できました。ここまではいつも通り。

後日、同じ担当者から、その関連会社の本店移転(渋谷区から港区)の依頼がありました。「移転はまだ先の話なんだけど、ついでに準備してもらおうと思って。」いつものように、「FAXで新住所と、その会社の謄本を送って下さい。」とお伝えし、FAXを待っていました。暫くして送られてきたFAXを見ると、どうやら先日の株式会社ABCコーポレーションと同じビル・同じフロアに移転するようです。と、ここまでは良くある話。

「?」謄本見てどこか見覚えが。そうです。移転してくる会社は「株式会社ABCコーポレーション」、慌てて担当者に連絡を取りました。幸いX社は株主が1名。結局X社には、別の商号に変更してもらう事にしました。先方からの本店移転の連絡が遅かったら、ややこしくなる所でした。

P.S.
こんな類似商号の規制も清算中の会社には、適用がありません。ずっと前ですが、偶然、官報を見て、嫌なかんじの公告を見た事があります。ピンと来る方だけピンと来て下さい(笑)。

2005年11月14日

新会社法でもダメな商号

先週末に、支部長会に出席しましたので、そこでいくつかのネタを仕入れてきました。しかし、一般に公開するには、影響が大きく、また時期尚早な気がして、そこで仕入れた全てのネタをしばらく封印します。公開すると、このブログも2チャンネルのように荒れてしまいそうです(笑)。おかげで他のネタ探しにまたしても時間を費やしてしまいました。。。

さて、久しぶりに本業の新会社法のがらみの登記ネタから。新会社法の施行が近づくにつれ、以前当然のようにやっていた登記が徐々に少なくなってきました。しばらく前にご紹介した共同代表の登記も、「来年からなくなりますよ。」とお伝えすると、特殊な事情でもない限り、「じゃあ、止めときます。」と言われるようになりました。

類似商号の規制が撤廃されることもあって、商号を確保しておく必要性が少なくなってきたのか、商号の仮登記も最近少なくなってきました。共同代表も商号の仮登記もそのうち完全にできなくなるかと思うと、多少寂しい気もします。

類似商号の規制が撤廃されるからと言っても、現行法では、まだまだ類似商号の規制は生きています。しかし中には、新会社法下でも類似商号の規制に引っかかる場合があります。同一商号、同一本店の場合です。郵便物は誤配されますし、様々な混乱を招きますから、当然の規制とも言えます。この類似商号の典型例とも言える同一商号、同一本店になってしまいそうな出来事がありました。

長くなりそうなので、つづく。

2005年11月07日

対税理士会社法講座の評判

先日開催した税理士のための新会社法講座の評判がようやく耳に入ってきました。とりあえずは、「大好評でした。」との幹事さんからの結果報告にほっとしています。税理士さん固有の視点が中々読みづらいということもあって、「税理士さんはこう思っているはずだ!」と半ば推測でやらせて頂いた講座でありましたが、少なくとも配布資料だけは評判が良かったようです(笑)。

いくら税理士さんが関心を持っておられる部分に焦点を当てた新会社法講座といっても、ボリュームは相当ありますから、1回の講座だけで、全てを網羅するのは不可能です。今後、彼らが彼らの顧客に対して、いかに正確に情報を伝達して頂けるかがポイントとなりますので、あとで読み返して頂ける資料をお渡しできただけでも良かったのかなと思っています。

ひたすらギャグが空回りした感のある地元女子高校生への挨拶と違って、多少の手応えは感じています。この講座にご興味ある方、ご連絡頂ければ馳せ参じます(笑)。