4月の人事異動で法務局の取扱いが微妙に変更になるのは、皆さんご存じのことだと思います。
今日、外国会社の営業所設置の登記が地元の法務局で完了しました。
完了の登記簿を確認していると、会社成立の年月日が平成で登記されていました。こちらは西暦で申請したのに平成に引き直していたので、
運用が変わったのか法務局に問い合わせてみました。
すると、昭和54年の依命通知を根拠に西暦では登記できないとのご回答。
???
個人的に、外国会社の登記簿は100社くらい見たことはあります。私の個人的な体感では、
会社成立の年月日の7〜8割が西暦で登記されています。
ん〜、どうなってるんだ。。。
一応根拠の昭和54年の依命通知がこれ。
↓
元号法の施行に伴う登記及び供託事務の取扱いについて
(昭和五十四年七月五日付け法務省民三第三、八八四号法務局民事行政(第一、第二)部長、地方法務局長あて民事局第三課長、
民事局第四課長依命通知)
(依命通知)元号法(昭和五十四年法律第四十三号)
が昭和五十四年六月十二日から施行されたが、右法律の施行後における登記及び供託に関する事務については、
左記により取り扱うのが相当であるので、この旨貴管下登記官及び供託官に周知方取り計らわれたく、命により通知する。
記
一 不動産登記関係
登記の申請書及びその添付書面中、日付けの記載として西暦を用いても差し支えないが、登記簿に日付けを記入するときは、
すべて元号を用いること。
二 商業法人登記関係
(1)甲号事件の取扱いは一と同様である。なお、登記事項が登記用紙と同一の用紙に記載され、
日付けの記載として西暦が用いられている場合において、これを登記用紙として用いるときは、商業登記規則第四十八条に定める方法により、
日付けの記載を元号を用いて書き改めるものとする。
(2)提出された印鑑紙中日付けの記載として西暦を用いている場合でも、
そのまま受理して差し支えない。
(3)各種の証明の申請書及び証明を請求する事項を記載した書面等中、
日付けの記載として西暦を用いている場合であっても、これが登記簿の記載と実質的に一致するときにはそのまま証明して差し支えない。
外国会社の唯一の教科書ともいえる亀田哲の「外国会社と登記」の初版に思いっきり「西暦」での記載があるので、この本の影響で、
かなりの数の外国会社が西暦で登記されてきたと思われます。
私の地元管轄では、今後西暦では登記できないとの回答が出たので、一応ご留意下さい。
でも「え〜、そんな〜」な感じではあります。。。