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司法書士法人ファルコは商業登記・会社登記・法人登記を中心とした企業法務コンサルティングに特化した専門家集団です。

ブログ

2008年12月08日

「歌舞伎町の先生」の続報

ちょっとバタバタしておりますので、先週の「歌舞伎町の先生」の続報のみ。

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無資格でホストクラブ設立登記 新宿・
歌舞伎町(12月5日13時50分配信 産経新聞)
(略)ホストクラブなどの風俗店の設立登記申請書10件を東京法務局新宿出張所に提出した疑い。(略)
 風俗店の営業には、司法書士が行う法務局への設立申請と、行政書士が行う公安委員会への営業許可申請が必要となる。
槌谷容疑者は正規の行政書士の補助者となっており、営業許可申請も行っていた。

何の登記申請かと思っていましたら、やはり設立。風俗店には許認可が付き物ですので、行政書士が関与するのが通常ですが、
「歌舞伎町の先生」の正体は行政書士の補助者だったようです。

正規の行政書士の監督が行き届いていたのかいなかったのか。登記申請を無資格者が行い、
司法書士違反で逮捕ケースはたまにありますので、適正な監督が行われているのであれば、こんな事態もなかったのかもしれません。

しかしこのニュース、司法書士と行政書士との区別が曖昧な一般の方にとっては、訳分からないニュースかもしれません。
(司法書士の債務整理の広告が多くなったので、司法書士のほうが多少は馴染みがあるのか?)

気になるのは、この事件が明るみに出たきっかけ。何が起こったんでしょうね。

 

2008年12月05日

「歌舞伎町の先生」逮捕

写真素材 PIXTA
(c) はぎ写真素材 PIXTA

今日は久しぶりにロイター時代の上司5名と飲みに行きます。別名「吸い込み隊」と言われた面々。

「ここは食堂じゃねーんだよ。」という説教が得意のMさんなどに囲まれる厳しい時間を久しぶりに楽しんできます。

普段は先生、先生と呼ばれ、水割りの準備などもあまりやらなくなりましたが、今日のメンバーの中では一番下っ端。
男芸者になってきます。

とはいえ還暦に近いメンバーですし、「先生、先生」と呼ばれている私に酷い仕打ちはないと思いたいのですが。。。

今日は、同じ「先生、先生」と呼ばれた「歌舞伎町の先生」逮捕のニュースから。

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歌舞伎町の先生」
逮捕 無資格で登記業務の疑い (2008年12月5日朝日新聞)
 東京・歌舞伎町で飲食店や風俗店を相手に司法書士の資格がないのに法人登記の業務を行ったとして、警視庁は5日、東京都新宿区富久町、
槌谷洋一容疑者(46)を司法書士法違反の疑いで逮捕したと発表した。歌舞伎町に「新宿相互事務所」を開設し、周囲からは「先生」
と呼ばれていたという。

 保安課と新宿署によると、
槌谷容疑者は06年7月〜08年9月、歌舞伎町にあるホストクラブや派遣型風俗店などから依頼を受け、
作成した書類を東京法務局新宿出張所に提出し、10件の登記申請手続きを行った疑いがある。
正規の司法書士の6分の1程度の額で請け負っていたという。

他のニュースでは売上が年間500〜600万円あったとも報じています。歌舞伎町の業界では有名な偽先生だったようです。

それでは「麻布の先生」ならぬ「六本木の先生」になってきます。

皆さんは飲みすぎに気をつけて下さい。

 

2008年11月26日

オンライン申請30%超え 岡山・長野

先週末は支部長会、月曜日は休日、昨日は私用でアップできず失礼しました。
更新の間隔が空いているとネタがそれだけ多くあるような気もしますが、やっぱりネタ探しは困難です。

そんな苦労して拾ったネタ。


「登記統計資料」公開

 

全国の不動産登記・商業登記の総数などが公表されています。
前回は「文科省と防衛省、オンライン申請システムを停止へ」という記事でオンライン申請もまだまだ的なコメントを書きましたが、
この統計を見ると、案外いけてます。

見やすいようにデータの配列など加工してますが、これが

商業登記の申請件数とオンライン申請件数
(オレンジが20%超え、ブルーが10%割れです。)

 


管轄 件数 内オンライン オンライン率(%)
総数 137,991 24,483 17.74
札幌 3,365 411 12.21
函館 362 36 9.94
旭川 512 47 9.18
釧路 710 70 9.86
仙台 2,012 443 22.02
青森 1,243 142 11.42
盛岡 900 149 16.56
秋田 733 162 22.10
山形 903 136 15.06
福島 1,639 275 16.78
東京 35,658 5,735 16.08
水戸 1,956 222 11.35
宇都宮 1,545 204 13.20
前橋 1,686 436 25.86
さいたま 5,293 704 13.30
千葉 4,336 618 14.25
横浜 7,716 1,506 19.52
新潟 1,985 333 16.78
甲府 730 166 22.74
長野 1,938 600 30.96
静岡 3,389 523 15.43
名古屋 7,291 1,781 24.43
富山 1,034 89 8.61
金沢 1,312 386 29.42
福井 894 192 21.48
岐阜 1,737 330 19.00
1,382 176 12.74
大阪 12,367 2,199 17.78
大津 1,070 204 19.07
京都 2,899 637 21.97
神戸 4,709 698 14.82
奈良 922 125 13.56
和歌山 707 88 12.45
広島 2,921 629 21.53
鳥取 534 63 11.80
松江 629 81 12.88
岡山 1,902 626 32.91
山口 1,078 77 7.14
高松 883 137 15.52
徳島 619 20 3.23
松山 1,183 181 15.30
高知 696 141 20.26
福岡 4,699 1,195 25.43
佐賀 666 106 15.92
長崎 1,208 221 18.29
熊本 1,422 272 19.13
大分 1,085 214 19.72
宮崎 902 174 19.29
鹿児島 1,453 263 18.10
那覇 1,176 260 22.11

 

 

不動産登記の申請の90%が司法書士というのに対して、本人申請の割合が高い商業登記で、
この割合はそこそこ評価できるのではないでしょうか?
50%が本人申請だと仮定すると、長野や岡山は司法書士による申請の半分はオンライン申請かもしれません。

登録免許税のインセンティブがありますから、変更登記に比べて、設立の割合の多い都道府県が上位に来ているのかもしれません。

でも想像していたより多くて、ちょっとビックリ。(でも徳島頑張れ。。。)

不動産登記のオンライン申請も順調のようですし、10%の目標も夢ではないかんじです。

 

じゃあの。

 

2008年11月20日

文科省と防衛省、オンライン申請システムを停止へ

写真素材 PIXTA
(c) node写真素材 PIXTA

徐々にではありますが、法務省のオンライン申請も増えてきています。

http://www.moj.go.jp/MINJI/shinsei.html

10月の不動産登記はついに108,652件超え。(不動産登記が減って暇なんで、
オンラインでもやるかなんて理由でないことを希望します。)

 

これと比較してはいけないんでしょうが、こんなニュースが。

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文科省と防衛省、
オンライン申請システムを停止へ(2008/11/20 ITPROニュース)
文部科学省のオンライン申請システム(696手続きを取扱い)と防衛省の申請届出システム(36手続きを取扱い)が、
停止に向けての方針を固めた。
 両システムは、第3回および第4回の電子政府評価委員会における議論において、利用率の低さなどから「停止することが適当」
との意見が出された。両省がそれを受け入れる形で停止に向けたパブリックコメントを実施、意見募集を11月18日から開始している。
(略)

 

停止対象システムの概要および停止理由

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/densihyouka/pc081118_bessi.pdf

 

この資料によると平成19年度の申請件数は2252件、うちオンライン申請は4件。
1件あたりの経費は9,230,000円。

申請1件900万もかかっているようじゃ、経費削減が優先されても仕方ないでしょうね。

法務省のシステムも乙号と特例方式がなかったら、同じ道を歩んだのかもしれません。

電子政府評価委員会では、「今回の例は見直しをする上でよいケースであり、どのように対応・改善がされたかについて、
他府省でも参考にすべき」としています。

こういった議論を通じて、法務省のシステムも利便性が向上してもらえるといいのですが。

法務省のオンライン申請システムのご利用環境の注意書きに、

※ Microsoft Windows Vista(日本語版)につきましては、
法務省オンライン申請システムで正常に動作しないことを確認しておりますので、
同ソフトウェアを用いての本システムのご利用はお控えいただきますようお願いいたします。

と書かれていますが、いいかげんVistaにも対応して欲しいですよね。

 

堂々と

 

正常に動作しないことを確認しております

 

と書かれた文章が悲しすぎます(笑)。

 

2008年11月11日

司法書士事務所での内部告発

内部告発によって色々な偽装が明るみに出たり、ミートホープのように内部告発を監督省庁が放置していたりと、
最近のニュースでたびたび登場する内部告発。

今日のネタは司法書士事務所での内部告発を巡るニュースから。

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司法書士に賠償命令 公益通報者保護法に違反 神戸地裁 
(平成20年11月11日神戸新聞)
 神戸市垂水区の司法書士事務所に勤めていた男性(42)が、
司法書士の一部業務に違法な点があることを神戸地方法務局に通報したことにより、退職させられるなどしたとして、
司法書士を相手に損害賠償などを求めた訴訟の判決が十日、神戸地裁であり、橋詰均裁判官は慰謝料など百七十万円の支払いを命じた。
(中略)橋詰裁判官は判決で「司法書士の行為は、代理権の範囲を逸脱している。男性に対する扱いは、公益通報者保護法に反する」
と判断した。

 

どうやら元補助者が

「うちの本職が債務整理で140万円を超える案件を受託している」

という通報をし、退職させられたゴタゴタが裁判沙汰になってしまったようです。

 

 

このブログを読んでらっしゃる司法書士の方で、「おいおいうちも危ないぞ。」
なんて危機感を持ってしまわれるなんてことはないと思いますし、

また業務時間中に、ひよっこ支部長の司法書士ブログを読んでも怒られない環境にいらっしゃる補助者の方で、「私も密告しちゃおうかな。
」みたいなこともないと思います(笑)。

公益通報者保護法に馴染みのない方のためにちょっと条文の紹介。

公益通報者保護法(目的)
第一条  この法律は、
公益通報をしたことを理由とする公益通報者の解雇の無効等並びに公益通報に関し事業者及び行政機関がとるべき措置を定めることにより、
公益通報者の保護を図るとともに、国民の生命、身体、財産その他の利益の保護にかかわる法令の規定の遵守を図り、
もって国民生活の安定及び社会経済の健全な発展に資することを目的とする。

と、まあもっともでまともな法律です。

 

人間関係、司法書士の法令順守、140万円の制限などなど、なんかツッコむポイントが多すぎて、何からツッコんでいいのか迷ってしまいます。
。。

 

司法書士が法令順守するのは、極々当たり前のことです。補助者の内部告発にまでエスカレートしたというのは、

法令順守がかなりの回数守られていなかったからでしょうか?

補助者の散々の制止を振り切って、
法律違反を繰り返していたからでしょうか?

それとも

元々事務所を辞める気満々な補助者が、嫌な本職のアラを探して、
はめてしまったのでしょうか?

なんとも後味の悪いニュース。

色々書き足りないので、機会があれば再度このネタやります。