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司法書士法人ファルコは商業登記・会社登記・法人登記を中心とした企業法務コンサルティングに特化した専門家集団です。

ブログ

2007年03月12日

司法書士と英語 その4

英語での対応がうまくいっていると、報酬がバカ高い大手の法律事務所でなく、
格安な司法書士事務所をご利用頂く機会は増えてきます。専門外の税務や労務はそれぞれの専門家に任せられますが、
自分の専門分野で手に負えない複雑で高度な内容に対応しなければならない状況がやってきます。

「今回は内容が複雑だから、私の英語力の限界があります。」と宣言(?)すると、
英語がとても堪能な通訳が打ち合わせの現場に来られる場合もあります。しかし、法律に精通されている方でないと結局役立たず。
打ち合わせが終わって通訳に謝られることも度々あります。

「英語ができる」というのは、そもそもどんなレベルなのでしょうか?TOEIC700?800?900?普通外資系企業に勤めるには、
まず800あれば問題なかったりしますが。。。900あれば確実にOKなの???

「渉外事件が扱えるための英語ができるレベル」は、一体どんなレベルなんでしょうか?海外のロースクールで修行した時代がある、
海外の弁護士資格があるならともかく、単に英語ができるレベルだと、高度な関与に限界がきます。1個の案件に多くの時間を割き、
それでも出来上がりがあやふやという最悪な事態。最終的にどうしてもネイティブ弁護士の助けが必要になります。

「英語ができる=渉外事件がやれる」は大きな勘違い。通常の司法書士より幅広い実務に対応できる腕を磨き、
英語はコミュニケーションの手段にしかすぎないと考えるべきでしょう。結局は日本語のお客と同じで、実務力・
対応力があれば問題ないのかもしれません。

これから北欧の方と都内ホテルでミーティングです。偉そうなこと書きましたけど、「俺に実務力・対応力があるのか(笑)?」

 

2007年03月07日

司法書士と英語 その3

司法書士と英語ネタが続きますが、ご了承下さい。

英語が必要となる典型は次のケース。
日本マーケットに参入しようかな?といったレベルの企業や企業規模が小さい場合、あと言葉は悪いですけど、あまりお金がない場合は必須です。
予算がありませんから日本人の雇用もなく、日本語が話せるスタッフもいない、さらに通訳も雇えない場合は必須です(笑)。
ミーティングやドキュメントが英語であっても、日本企業よりも報酬がもらえないんじゃ、こちらもやってられません。「英語OKです。」
は相手の懐事情が見えてから(笑)。

そんな場合でもお互いがビジネスを進めるには、結局メールで確認しながらやりますから、
厳密な意味では英語の読み書きができれば話せなくても問題は少ないです。

誤解してほしくないのが、「英語ができるから渉外事件がやれる」ではないこと。不動産登記にしても商業登記にしても、
日本語のみであっても完璧にマスターできる訳ではありません。外国人に「渉外事件やれる」というためには、
周辺業務の対応も万全であるということが最低条件です。

先方は司法書士業務をなかなかご理解して頂けない、大手の法律事務所と勘違いをされます。とにかく何でも聞いてきます。登記以外でも
「外為法に基づく報告等」「有価証券通知書、届出書(EDINETの細かいことも含めて)」といったことも平気で聞かれますし、
税務関係も労務関係も何でも聞かれます。自分が司法書士で、英語が堪能だとしてもこれらの業務を対応してくれる提携先がないと実際はキツイ。
開業したてでこれらのパイプがない時期には、正直お手上げといった状況になると思います。

長くなりますが、明日は「外資系企業へのより高度な関与」について。

 

2007年03月06日

司法書士と英語 その2

掲示板にて質問のつづきまであるので、長くなりそうと思いつつも、司法書士と英語のつづき。

どんな時に、英語が必要とされるか?もちろんクライアントが外国人・外資系企業のケースです。外国人・外資系企業といっても、中国・
韓国・インドネシア・タイ・フィリピン等のアジア地域はもちろん、米国・イギリス・ドイツ・イタリア・ロシアなど様々です。
英語が母国語でない場合もありますが、日本語がダメでも通常英語でのコミュニケーションはとれます。

じゃあ外資系企業をクライアントにする場合、英語は本当に必須なのか?

答えはNOです。

相手が本腰を入れて日本のマーケットに参入する外資系企業の場合、当然ですが日本人スタッフは雇用されますし、
そうでなくても流暢な日本語が話せる外国人がいます。今私のクライアントで外国人しかいない会社がありますが、
全て日本語で何の問題もなかったりします。メールのやり取りも全て日本語というケースもあります。更に先方から来る書類に貼ってある付箋に
「原田さん、ヨロシク」とか手書きで書いてあったりもします(笑)。

また海外で上場している企業の日本の現地法人など企業規模が大きくなると日本の企業と何ら変わりがありません。
もちろん親会社の役員のために議事録などの英訳など求められる場合もありますけど、英語を話す機会はないケースは全くなかったりします。

結局、外資系企業が本格的に日本のマーケットに参入する場合や企業規模が大きい場合は、英語は必須ではない気がします。
クライアントの求めるところが理解できていれば問題ありません。(もちろん関与の仕方によっては必須となる場合もあるでしょうけど。)

問題あるとすればその逆のケース。明日はこのつづきから。

 

2007年03月05日

司法書士と英語 その1

掲示板にて、せっつかれてしまったので、お問合せのあった司法書士と英語について。

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司法書士の業務で英語って使うのでしょうか。話せたり、
読み書きができると役に立つことはありますか。
法律事務所に勤務したり、企業に就職する場合ではあるようですが、それ以外の事務所勤務とか開業した場合で使うことってありますか。

司法書士に限らず、社会人であれば、英語を話せたり、読み書きができたほうがいいに決まっています。

過去のブログ「これから司法書士試験を受けようと思っている方へ
で触れましたが、司法書士といっても不動産登記ばっかりの事務所もあれば商業登記ばかりの事務所もあります。また、
登記なんてやらずに債務整理や成年後見ばかりの事務所もこの世には存在します。またこれらの業務を複数やる事務所も当然存在します。

この中で、成年後見業務は、実務上英語を必要とする場面はあまりないでしょう。もちろん知識を広げる意味で、
海外の成年後見実務を知るために、海外の文献に目を通すには必要かもしれませんが、さほど必要性を感じません。
債務整理も同様ではないでしょうか?

不動産登記も都心部では英語を必要とする場面も多少はあると思いますが、地方ではその必要性はあまりありません。
私の実家のある宮崎には、そもそも外国人がほとんどおりません。地方で英語力が要求されるのは稀でしょう。

基本的に必要となる可能性があるのは、東京などの都心部で企業法務やその延長線上としての不動産登記の一部分で必要となるのが、
そのほとんどだと思います。そういったクライアントを持つ事務所では(ほとんどが弁護士事務所と思われますが)、
当然英語力があれば重宝されます。

上記のように開業地や事務所が対象としている商いで、英語の必要性は変わりますが、
司法書士事務所の中でどういったポジションで働くかによっても当然変わってきます。新人に英語力を要求される場合もあまりないでしょうし、
お飾り所長も英語力は必要ありません。商いで英語が必要な所長は、英語が堪能な人間を雇えばそれですみますから。

語り足りないのでつづく。
 

2007年03月02日

「踊る大捜査線」の新しいスピンオフ?「訟務広報官 法務太郎」

体調が悪かったり、会務だったりで久しぶりのまともな更新となります。体調も完全復活とまではいきませんので、
本来のまともな更新でないかもしれませんが、お許し下さい。

さて本題。
「知的好奇心がくすぐられる」ものに興味がある方は多いんじゃないでしょうか?このサイトでたまにやるクイズも反応が良かったりしますので、
少なくともこのサイトを読まれる方は何かしらの知的好奇心のある方。そんな方々なら「トリビアの泉」なんてのもお好きかもしれません。

先日久しぶりにその「トリビアの泉」が復活してました。その中で紹介された「踊る大捜査線」の新しいスピンオフ作品が
「警護官内田晋三」、結構楽しめました。(見損なった方はこちらYouTubeで。)

「踊る大捜査線」からのスピンオフ作品は今までに、

交渉人真下正義
容疑者 室井慎次
逃亡者 木島丈一郎
弁護士 灰島秀樹

と4本出ていましたから、今回のおふざけ企画(?)「警護官内田晋三」で5本目となります。

「弁護士 灰島秀樹」なる作品があるからには、「司法書士 原田正誉」もあっても良いのにと思ったりもしますが、先日のニュースに
「スピンオフ」しそうなお仕事が紹介されていました。

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2007年2月12日読売新聞より引用
裁判で国の主張PR…「訟務広報官」4月に登場
 法務省は4月から、国が被告となる裁判の広報活動を一手に担う「訟務広報官」を新設する。
国の裁判が注目を集めるケースが増えているのに、国の主張が国民に十分伝わっていない現状を改めるためだ。
国の裁判は法務省が一元的に担当しているが、専門の広報窓口はない。報道機関の取材などには、
関係省庁や法務省の担当者が談話や資料を個別に出しており、国民が直接、国の主張を知ろうとしても、方法がない状態だ。
国の裁判について、最近では、ハンセン病訴訟の控訴断念など、政治主導で決着させる例も出てきた。法務省としては、
国の裁判への注目が高まる中、「法にのっとった国の主張を理解してもらうため、国民に直接、訴える必要がある」と判断した。
広報官は数人のスタッフを持ち、結果が社会に重大な影響を与える裁判や新たな法解釈が争点となる裁判に対応する。具体的には、
国が提出する準備書面の要約を作成し、法務省のホームページに掲載する。判決など裁判の節目には、
事前に報道機関に対する説明会を開いたり、事後に記者会見を行ったりする予定だ。

その名もズバリ「訟務広報官」、「司法書士 原田正誉」よりは「訟務広報官 法務太郎」
のほうがよっぽどしっかりしたスピンオフ作品になりそうです(笑)。4月からのニュースでどれだけ露出するか、その露出ぐあいによっては、
スピンオフもあながち冗談でなくなるかもしれません。