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司法書士法人ファルコは商業登記・会社登記・法人登記を中心とした企業法務コンサルティングに特化した専門家集団です。

ブログ

2006年05月18日

雇われ司法書士の年収

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司法書士の年収も、いろいろなサイトで
雇われだと年収200〜300万円
と書かれていたりしますが、ある意味事実です。特に将来独立を考えている人(すぐに事務所をやめる人)、司法書士試験に合格しただけの人に、
高い給料を払って、尚且つ丁寧に業務を教えていこうとは思いません。こちらとしては、授業料が欲しいくらいです(笑)。
そんな司法書士の育成環境(ある意味師弟関係)がある世界ですから、独立を考える以上は、司法書士に受かったから、
すぐ年収1400万円という夢は捨てた方がいいでしょう。修行中の身と思って諦めて下さい。(独立しなければ高給取りになりますが。。。)

 


しかし反面、稼いでいる人も大勢います。
あまたいる雇われ司法書士が平均年収を下げているのに、
予備校のパンフレットの司法書士の年収1400万円になるだけの業界の平均値を上げている司法書士も存在します。最近の月報司法書士
(司法書士に無料で配られる業界誌)で、綱紀事案として晒された事務所の売り上げは1億9076万1096円。
別の事案は8107万5052円。本来は軽蔑すべき綱紀案件なのに、多少羨ましかったりしてしまいました(笑)。

 


このように儲かるのは、基本は所長になってから。
また所長になったからと言って簡単に儲かる訳もありません。司法書士もリーガルサービスという商売ですから、
商売のセンスがないといけないのです。営業力がないと仕事はゲットできません。当然、
社会人として通用しないから司法書士を選択するという道はありません。

 


明日は、東京司法書士会の定時総会。時間がないと思いますので、
たぶん司法書士試験について書きます。

 

 


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2006年05月17日

これから司法書士試験を受けようと思っている方へ

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司法書士という職業に興味を持ちまして、いろいろ調べた結果、私もなりたいと思ってしまいました。


年収200万とか300万という話も聞く中、家族を持っている私にはとても不安があるのですが、原田先生から見て、
いまさらと思いますか?


私は32才の会社員です。


先日こんなメールを頂きました。直前期の受験生は、
迷わず司法書士試験に向かって欲しいと思いますが、司法書士に興味を持ち始めた方、これから受験をしようかなと考えている方、
みんなそうですが、不安があるようですね。今日は、この方にお返事を書くつもりで。

 


司法書士という職業。このブログを読んで頂いている読者には、
ある程度の司法書士の仕事の中身は伝わっているんじゃないかな?と思っています。守秘義務の関係で細かくお伝えできない事がありますが、
それでも当たり障りのない範囲で説明しているつもりです。しかし私がブログに記載している業務はそのうちのほんの一部です。
私が一度も取り組んだ事のない業務を中心にやっておられる司法書士もいっぱいいます。

 


幅が広がった司法書士業務ですが、
地方では何でも対応できるジェネラリストとしての司法書士が求められると思いますし、
今後都心部ではある分野に特化したスペシャリストとしての司法書士が求められる時代になると思います。

 


また同じ司法書士でも所長、番頭、雇われなど立場が違えば、同じ分野でも、
仕事の中身はまるっきり違ってきます。また求められる資質も違います。また司法書士業務の中でも
面白そうな仕事=稼げる仕事とは言えない」
事情など、いざ自分が司法書士になって現実の世界を見ると「あれ?こんなはずでは。。。」みたいなことも色々出てくると思います。
うちのブログ(まず気合で全部読んで下さい(笑)。)だけではなく、司法書士という職業を十分研究してからでも遅くありません。
学生であれば、アルバイトして実際に働いてみるのも手ですね。今、サラリーマンをやっている方は、思い切って会社を辞める前に、
もっと司法書士という職業、司法書士試験を調べて調べて調べて判断されるべきです。
一度この世界を目指すと勉強に数千時間を費やしてしまいますから、焦らず研究して下さい。そして、
そこで分かったいろいろな要素を十分考慮して、司法書士を受験するか判断して頂きたいと思います。

 


明日は、余程のネタがない限り、
メール頂いている方の関心事でもある司法書士の年収は200〜300万円か否か、そして司法書士試験について説明します。

 


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2006年05月10日

会社法での登記、無事スタート

 


今日午前中、
東京土地家屋調査士会港支部の役員と東京法務局港出張所へご挨拶に行ってきました。調査士会とのコラボ(?)は、
私が支部長に就任して初めての試みです。地方では、司法書士と土地家屋調査士とのお付き合いは深いものがあると思いますが、
都心部ではそこまで深いお付き合いをしていないのが現状だと思います。今回をきっかけに連携できればいいかなと思っています。

  


港区の司法書士は180名を越えておりますが、
土地家屋調査士は30名しかいないそうです。ちょっと意外だったような、でも想像できたような人数です。180名ならともかく、
30名しかいないと、会務から逃げ出せず、少しお気の毒なかんじです。

 


法務局では、新任の所長・統括(法人・不動産・表示)とご挨拶できました。
所長のご挨拶の中で、「新会社法の施行もあり、ゴールデン・ウィークも職員は休日返上で、対応しておりました。」とのご説明がありましたが、
「そりゃそうだろうな。」と納得してしまいました。

 


朝速報でお伝えしたように、「新会社法施行後の5月1日に申請した株式会社の設立登記が今朝完了していた
からです。5月1日申請の港出張所の登記完了予定日は5月23日。法務局の方には、相当努力して頂いたようですね。地方では、
既に5月1日の申請分も完了しているところもあるかもしれませんが、何といっても港出張所。登記簿謄本を見て感動してしまいました。
取下げまではないにしても、多少の補正は覚悟していたのですが、スパッと無事完了。明日の株式会社設立登記申請は安心して出せそうです。

 


心配だった「資本金の額の計上に関する証明書」も
幽霊の 正体見たり 枯れ尾花」でした
(笑)。

 


書式・記載例は続きを読むにてご確認下さい。

 

受験生買ってね(笑)!!

(さらに…)

2006年05月09日

架空増資で司法書士逮捕4


会社法が施行され、
実務上の様々な疑問点を抱えた司法書士のみなさんが登記相談に港出張所まで来ています。最近の港出張所の登記相談は、
待ち人数が10人を超えてますから、私の知り合いは、うちの事務所に暇つぶしに来られます。迷惑なようですが、
実は貴重な情報交換の場になってたりします(笑)。相談結果などを聞いてみても、細かい部分が判明するまでまだまだ時間がかかりそうです。
ちなみに5月1日の登記申請分については、まだ法務局から電話がありません。このまま補正なしで完了しそうです。

 

 


さて、前回のつづき。シリーズで司法書士の逮捕について書いてきましたが、
そんな中、昨日、菱和ライフ社長がビルの虚偽登記で逮捕されました。新聞の「虚偽登記」の文字に
「まさかまた司法書士が関与か?」と心配しましたが(新聞などの報道だけでは、詳しくわかりませんが)、
こちらは深い関与はなかったようです。やれやれ。

 


では話をまた架空増資に戻します。
今回の逮捕劇の裏側にある真実って何なんでしょう?知り合いとはいえ、2400万円を用立ててしまった動機はなんなんでしょうか?

 


元監査役である司法書士の登録番号はかなり古いものですから、
業界で長く司法書士として働いていたはずです。こんな事件に関与しなければ、司法書士として長きに渡り社会に貢献し、
それなりに社会的に評価される立場だったでしょう。彼の司法書士としての年収がどれだけだったかはわかりませんが、
少なくとも2400万円は用立てられるだけの収入はあったはずです。また普通のサラリーマンならもう定年退職する頃です。
悠々自適な老後を目の前にして、彼のすべての評価・評判は地に落ちました。

 


今日の日経の1面には「中央青山の一部業務停止」の文字。
判決文を偽造しちゃった弁護士、痴漢で現行犯逮捕される弁護士もいました。また最近、
司法書士の資格がないのに会社登記書類を作成した行政書士が、司法書士法違反の疑いで逮捕されました。
もちろん姉歯元1級建築士を忘れてはいけません。

 


次から次へと出てくる士業の逮捕。
職業倫理や士業のプライドはいったいどこに消えてしまったのか?国民に対しての信頼回復には、それぞれの業界で努力していかねばなりません。
士業のプライドを捨ててしまうこれらの動機の大半は「お金」です。

 


「武士は食わねど高楊枝」

 


そんな士(さむらい)に頑張ってもらいたいもんです。

 

 


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(さらに…)

2006年05月08日

架空増資で司法書士逮捕3


事務所に出たり、出なかったりのゴールデン・ウィークでした。
どこに行っても混んでいるのは、わかっておりましたが、「浅草の花やしき」「千葉のマザー牧場」に行って少しだけ癒されてきました。(実際、
花やしきでは、どーでもいいような「焼きそば」を買うのに、30分並んだりしましたので、本当に癒されたかどうかは微妙です(笑)。)

 


それでは、前回のつづき。


そもそもイーホームズはなぜ(架空)増資する必要があったのか?

 


国交省通達では、確認検査機関(イーホームズを含む)に対し、
資本金などの財務基盤を最低3000万円以上にするよう義務付けています。
これだけであれば700万円の増資で3000万円にすればOKです。ではなぜ5000万円にしたのでしょうか?

 


通達では、この確認検査機関の業務の範囲を、資本金に応じて定めてあるのです。
資本金が5000万円あると、
床面積が2000〜1万平方メートルのかなりデカイ建築物の確認検査までやれることになります。

登記簿に資本金が5000万円と記載されていれば、確認検査機関として商売の幅がぐっと広がるからです。「とにかく5000万円あれば。」
という強い思いが、今回の事件の発端となったのでしょう。新会社法で、「株式会社の最低資本金制度がなくなりました。」が、
資本金に囚われず、別の判断基準があってもよかったのかもしれません。

 


では今回の増資資金の還流工作をおさらいしてみましょう。

 


@元監査役の司法書士→(2400万円を融資)
→藤田容疑者

 


A藤田容疑者→(2400万円+自己資金300万円を株式購入資金に)
→イーホームズ


イーホームズ→(上記2700万円に相当する株(1株3万円×900株))
→藤田容疑者

 


ここで元監査役である司法書士による増資の登記→資本金5000万円となる。

 


Bイーホームズ→(2700万円を融資)
→藤田容疑者の兼業する造園会社

 


C造園会社→(2700万円を数回に分けて返済)
→イーホームズ

 


Dイーホームズ→(2400万円)
→藤田容疑者

 


E藤田容疑者→(2400万円返済)
→元監査役の司法書士

 


これだけの手順を踏んでいます。一般の方には分かりにくい内容で当然です。
司法書士がこれだけ深くこの会社に関与していて、この増資資金の還流工作を知らないという事もないような気がします。
司法書士がどうしてここまで深く関与しているのか、当事者でないと本当の理由はわかりませんが、真実は何なんでしょうか???

 


つづく。(もう少しお付き合い下さい。)