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司法書士法人ファルコは商業登記・会社登記・法人登記を中心とした企業法務コンサルティングに特化した専門家集団です。

ブログ

2009年06月09日

事件に巻き込まれました。 その5

昨日のつづき。
賃借人と上のマンションの所有者の話し合いが開始されました。

部屋はベチョベチョ。服もベチョベチョ。水漏れしている現場での打ち合わせは、上のマンションの所有者にしてみれば、
かなりの心理的な圧迫です。

加害者・被害者ともに不幸中の幸いなのは、高価な家電・パソコンが濡れなかったこと。
高価なパソコンを弁償しないといけなくなる加害者も悲惨ですし、バックアップしていないデータが消滅してしまっては被害者も悲惨です。

とにかく最優先なのは、賃借人の寝床の確保、ホテルに宿泊しなければなりません。マンションの近所
のホテル宿泊代となると結構な負担になります。

自宅であれば、自炊もできますが、全て外食になりますし、洗濯もコインランドリーに持ち込まない限りは、
ホテルのランドリーサービスを利用することになります。このあたりの微妙な費用負担はどうなるんでしょう?

ここまでスイスイと和解が成立していたのに、話し合いが急に難航してきました。それもそのはず、工事が完全に完了するまで、
毎日かかる費用です。工事が長引けはそれだけ費用負担が重くなります。

ホテル代は3万円かかってるようです。プラスアルファがあると1日4〜5万円。

加害者である上のマンションの所有者が段々被害者に見えてきました。

つづく。

2009年06月08日

事件に巻き込まれました。 その4

昨日は考査(簡裁訴訟代理等関係業務認定考査)がありました。うちの事務所でも受けたスタッフがおりましたが、
受験生の皆さんお疲れ様でした。「バイ・チン・ショウ」以外からの出題で戸惑った方もいらっしゃったようですが、どうでした?

 


 

さてずっと放置してました水漏れのつづき。

水漏れの原因も判明しました。不幸中の幸いなのが、水漏れが下水でなかったこと。お風呂何十杯分の下水だと「ぞっとします。」

ようやく話し合いです。
面子は、私(賃貸人)、賃借人、上のマンションの所有者。これに不動産業者と引越し業者。私は当然被害者ではありますが、
いつもの寝る場所もありますし、賃借人の被害に比べればかなりましな被害者です。

しかしながらいつまでもこんな状態では、どうしようもありません。どこからどの範囲をどうやって修理するか、またその費用はどうするかです。

上のマンションの所有者は、保険未加入であること、全部自分に非があることを認めていますので、裁判など大袈裟な話になりません。

双方で現場を確認し、天井のボードの大部分の張り替え、また壁の大部分のクロスの張り替え、収納スペース部分のボードの入れ替え、
作業後の清掃・ワックスなど諸々の作業が必要である認識で一致しました。(多少揉めると思っていましたが。。。)

上記補修費用は概算で50万円くらい、工事日程は5日間のようです。費用面日程面で問題がないようなので、
工事業者に早速お願いしました。費用は当然全額上のマンションの所有者が負担します。(これも多少揉めると思っていましたが。。。)

不動産業者が話したのか、私が司法書士であることは、関係者全員が知っていました。
ややこしいのが出てきたなと煙たがられると思っていましたが、スイスイと決まり拍子ぬけしました。

工事以外の部分については、次回の話し合いということで、私と上のマンションの所有者とはあっという間に話し合いが終了です。

あとはキツイ被害者である賃借人とのやりとり。
つづく。

 

2009年05月27日

事件に巻き込まれました。 その3

743年、墾田永年私財法が布告された今日、不動産の登記の話ならぬ、前回の水のトラブルの続き。
こうして水のトラブルに巻き込まれているのも、遠い昔の墾田永年私財法と関係あるような、ないような。。。

さて、つづき。

上の階で内装工事をやっていたようなので、「こりゃ、業者が水道管に穴あけやがったな。」と思っていたんですが。

水道業者の報告によると、リフォーム業者に何の非もなく、原因は洗面台へ繋がるパイプの「経年劣化」

ハリで開けたような小さい穴から水が漏れていたようです。しかもチョロチョロと天井部分に溜まっていた水はお風呂の水何十杯分。。。
よく天井が抜けなかったもんです。

この段階でリフォーム業者はこの件と全く無関係となりました。

関係者は、私(賃貸人)、賃借人、上のマンションの所有者。これに不動産業者と引越し業者。

そして加害者と確定してしまったのは、上のマンションの所有者。

パイプがマンションの共用部分であれば、管理組合の保険で処理されてお終いという話なのですが、
今回の火元ならぬ水元はマンション所有者の専有部分。

しかも気のきいたマンションであれば入っている保険に組合側が未加入。

そして上のマンションの所有者も保険未加入。。。

やっと話し合いがスタートです。

一部の方から、しょーもないネタのわりに、長く引っ張り過ぎとのご指摘がありましたが、つづく。

 

 

2009年05月25日

事件に巻き込まれました。 その2

前回のつづき。

現場には、
私(賃貸人)、賃借人、上のマンションの所有者、工事業者。これに不動産業者と引越し業者。
お互いの権利関係がぐちゃぐちゃです。

 

とにかく水漏れは早急に止めてもらいながら、水のトラブルの業者に原因を調べてもらうことにしました。

この段階で、一番直接的な被害を蒙っているのは、賃借人です。収納部分にも水漏れがありますから、部屋の中の動産(布団、洋服など)
はビチョビチョ。

近所のホテルに避難してもらうことにしました。

(というか、それ以外手立てがない。)

「ホテル代はどうなるの?」

確かにもっともな疑問です。

しかし原因が分からず、話し合いをしても仕方がないので、この日はここまで終了。水道業者の作業&報告を待ち、
明日また話し合いをすることになりました。

2009年05月21日

事件に巻き込まれました。

1575年、織田信長・徳川家康が武田勝頼を長篠で破ったのは今日の出来事のようですが、過去の歴史に残るかもしれない(?)
裁判員制度が始まりました。賛否両論ありますが、長篠の戦いのようにすっきり結論が出るんでしょうか?

 


 

さて、上場企業の招集通知もいよいよ準備段階。

そんな忙しい時期、裁判員なら興味を持つような(?)事件に巻き込まれました。

昨日ブログの更新ができなかったのも事件に巻き込まれてしまったからです。
事件、事件と、さも刑事事件のような書きぶりですが、基本的には民事の事件です。

 

ことの始まりは、1本の電話からでした。

「上の階から水が漏れています。」

電話の主は賃借人。

実は私、ほそぼそとマンション経営をしております。つまり私は大家(賃貸人)、
どうやら私所有のマンションの上の階から漏水しているようです。上の階は所有者が住んでいます。

夜遅かったので、今日はホテルに泊まるとのこと、翌日朝一で現場に行く約束をしました。

翌日。

現場に行くと、ポチャポチャと雨漏りのような水が、絶え間なくポチャポチャ。

現場に来ていた不動産屋の話によると数日前に、上の階で内装工事をやっていたようです。

「こりゃ、業者が水道管に穴あけやがったな。」

基本的に、明日に続く。