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司法書士法人ファルコは商業登記・会社登記・法人登記を中心とした企業法務コンサルティングに特化した専門家集団です。

ブログ

2005年08月02日

LLPがスタート!

ホリエモンの功績かどうかは知りませんが、商事法務に明るく無さそうな経営者も新会社法の一部はご存知のようです。「有限会社ってなくなるんでしょう?」「類似商号もなくなるんですよね?」「株式会社であっても取締役は3名いらないんでしょう?」等などの質問が多くなってきました。

中には
お客「LLCって法人税が課税されないんですよね?」
私「いえいえ、それはLLPです。」
と中途半端にお詳しい方もいらっしゃいます(笑)。そんな一般の方の多少の興味を引いている新会社法ですが、来年春の施行を待たずして、昨日有限責任事業組合契約法がスタートしました。

この有限責任事業組合が今までにないタイプの会社の種類?です。聞きなれない有限責任事業組合がLLP(Limited Liability Partnership)と言われるものです。合同会社と呼ばれるLLCと混同しがちですが、この業務日誌を読まれる方は覚えておいて下さい。このLLPについて、さらに解説しようと思いましたが、つづきは明日。(←あいかわらず、せこくてすみません(笑)。)

2005年07月28日

MBOって何? 後半

昨日のつづき。MBOはManagement Buy Outのことで、経営陣による企業買収のことだと説明されてもピンとこないと思いますが、上場していない中小企業を例にとると理解しやすいかもしれません。中小企業の中には、その企業の株式の100%を一人のオーナーが所有しているケースも珍しくありません。そのオーナーが社長となっている場合もありますが、中にはそのオーナーに雇われているサラリーマン社長もいます。このサラリーマンである経営陣がオーナー社長から株式を買い取るのもMBOの一例です。企業の跡取がいないオーナー社長が老後の生活のために、信頼できる番頭であった専務に株式を譲渡する「のれん分け」のパターンなどはMBOを理解しやすいかもしれません。

ワールドの場合は、現在の経営者が株式の買収主体となる会社をつくり、その会社がTOBをかけるという段取りです。公開されている株式ではありますが、TOBが成功すると当然に非公開株式となります。

そもそも株式公開の大きなメリットは何だったのか?当然資本市場からの資金調達にあります。資金調達の必要性が低く、ワールドのような知名度があれば株式を公開する必要もないかもしれません。非公開となれば、短期的な見方しかしない物言う株主もいなくなり、ゆったりと長期的な経営戦略を練れるようになります。

物言う株主に振りまわされ、買収の脅威に晒されている企業にとって、あえて株式を非公開にするという選択肢は「あり」なんじゃないですかね。

追伸
これから第一ブロック新旧支部長の引継ぎ会です。行って来ます

2005年07月27日

MBOって何?

会社は株主のものであり、株主の中でも物言う株主が当たり前となってきました。企業が株主を大切にする最近の傾向は決して悪いものではありません。しかしながら物言う株主は基本的には短期的な利益を追求する株主であり、彼らにとって中長期的な会社経営には興味がないという歪みが生じてきたのも事実です。一部の企業の中には、中長期的な視野を持ちやすい自社製品のファンである一般株主を増やし、長期的に株式を保有してもらおうというところも出てきました。

このような短期的な利益を追求する株主の目を気にしながら、中長期的な経営も実現していくという経営者にとって非常に困難な状況でありますが、そんな過酷な状況から脱出する企業が出てきました。

アパレル大手のワールドです。MBOというM&Aの手法を使います。新聞にMBOの文字が突然溢れ、「MBOって何?」と思われる方もいらっしゃると思います。MBOはManagement Buy Outのことで、経営陣による企業買収のことです。企業再生や中小企業の「のれん分け」などに利用されてきた手法です。

つづく。

2005年06月30日

二番煎じ

昨日は株主総会の集中日だったこともあり、今日の新聞・テレビでは「今年の総会は今までとは違う。」といった報道が数多くなされていました。午前中、今日の朝刊をざっと読んだ限りでは、「今日はネタが豊富、これは日誌が楽だろう。」と考えていましたが、夕方になってじっくり紙面に目を通すと、私の言いたいようなこと、数日前の日誌で書いたことが既に紙面に語り尽くされています。二番煎じでは仕方ないと考えていたら、時間だけが過ぎてしまいました。

ちなみに総会が終わると本格的に司法書士のお仕事(登記)が待っています。株主総会から2週間以内に登記することになっているので、これから登記が集中してなされます。事務所にも徐々に議事録が集まり始めました。

逆算すると7月の第3週ぐらいには、定時総会関係の登記申請も終わります。その頃には多少の余裕ができるはずです。(できるといいなあ(笑)。)なんか薄い内容になってしまいました。。。

2005年06月27日

集中日じゃなくなった?

今年の株主総会の集中日は6月29日という事なっていますが、例年と違って多少ばらけてきているようです。実際私が関与しているところもばらけおり、「今年はどうしたのかな?」と思っていましたが、総会を集中させなくてもいい時代になったようです。もともと集中日は総会屋封じのためのもの、「株主のために」の色が濃くなった今の時代向きではないようです。テレビでも株主総会に複数(かなりの数)出席する個人株主の特集があったりと、ライブドア効果(?)が出てきています。

昨日私はのんびりと潮干狩りに行ってきましたが、そんな日曜日に株主総会を開催する企業も増えてきました。確かに個人投資家の事を考えると週末の方が参加はし易いですね。株主限定ライブがあったり、風変わりな株主懇親会があったり、携帯電話で議決権行使したりと総会屋対策とは違った意味の対策に苦労している企業が多いようです。

商業登記簿から総会屋の臭いのプンプンする会社の登記簿も最近あまり見かけなくなりました。(見かけないに方がいいに決まってますけど(笑)。)ライブドア騒動に始まったこれらの変化は、今後も株主総会に影響をもたらしそうです。