2004年11月16日
実印が必要なとき
今日は、ちょっと聞かれたので実印にまつわる話。
この日誌を読まれている方の大半は実印をお持ちだと思います。その実印の登録の時期は、人によってまちまちでしょう。早い人では、成人した記念に登録された方もいらっしゃると思います。(未成年でも場合によっては登録できます。)しかしほとんどの場合、車を購入するとかで登録した方が多いのではないでしょうか。車の運転をされない方は、家を購入される際に登録していると思います。
仕事柄、お客様に実印での押印を求めることが多いですけど、登記に実印の押印・印鑑証明書の提出が必要な場合は限られます。ざっと思いつく代表的なものを挙げると
1 会社の代表者になるとき
2 会社の出資者になるとき
3 遺産分割協議書を作成するとき
4 自己所有の不動産の売却するとき
5 自己所有の不動産に担保権(抵当権等)を設定するとき
などがあります。このうち一般の方は1・2はあまりないでしょうから、大抵は不動産関係で必要になるのです。しかし、法定相続で家を取得したり、現金で家を購入する場合は、担保権の設定がないですから、必ずしも実印を必要としません。自分の所有不動産に不利な処分をする場合に、実印が必要になるのです。
不動産を自分名義にするために、慌てて実印の登録をしようとした方がいらっしゃいましたが、上記に該当しない場合だったので、「実印の登録はしなくてもいいですよ。」とお伝えしたところ、不思議そうな顔をされてました。
逆に言うと実印の押印や印鑑証明書の提出を求められるケースはあまりありませんから、不用意に他人に渡したりしないようにしましょう。(薄い内容でしたが、今日はこのへんで。)