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司法書士法人ファルコは商業登記・会社登記・法人登記を中心とした企業法務コンサルティングに特化した専門家集団です。

ブログ

2004年07月15日

架空請求−解説2

またまたつづきです。昨日は風邪がぶり返し休んでしまいました。ご迷惑おかけします。お詫びの意味も含めて早めにアップします。
5 「執行官による給料差し押え」これも本当っぽいですけど、債権執行の執行機関は執行官ではなく執行裁判所です。給料の差し押さえに執行官は出てきません。
6 「動産物差し押さえになります」これもありそうですけど、動産の差し押さえという用語はあっても「動産物の〜」は言葉として使わないですね。素人用語です。
7「法務省より営業を許可された正規の債権回収業者様」これもありそうでありません。法務省の名前があると本物っぽく見えるんでしょうかね?一応サービサー法の説明なんでしょうけど、許可は法務省ではなく、法務大臣です。それに許可を受けた債権回収会社が回収できる特定債権に「情報通信料金」は含まれません。
8 「正規の債権回収業者様へ委託を致し、ご自宅への料金の回収にお伺いさせて頂きます。」とありますが、そもそも委託できません。それに「ご自宅への料金の回収にお伺いさせて頂きます。」と迫力ある文面ですが、正規のサービサーがこんな回収やってしまったら、法務大臣の許可がなくなります(笑)。
と一見すると本物っぽいですけど、良く読むと内容は『大ウソ』です。いくつわかりましたか? あとこの手の手紙の特長としては、連絡先が携帯電話のものはそれだけで十分怪しいです。会社の住所が架空のものも多いようですから、市区町村役場で確認するとウソが分かります。またその住所地では、使用されない局番の電話番号の場合もあります。NTTに聞けばすぐ分かります。などなどウソを見破る手がかりはいっぱいありますので、要注意です。一度払ってしまった人(騙されやすい人)のデータは業者間でさらに活用されてしまうようです。基本は無視すること。こちらから絶対連絡しないこと。騙されないで下さいよ。

2004年07月13日

架空請求−解説1

昨日のつづきです。あまりにも奇妙な箇所が多いと思われたと思います。私が気づいた部分で8箇所もありました。どれだけわかりましたか?
1 まず相手方が「以前ご利用された通信会社様」となっており、どこの会社との間のものか不明ですよね。これじゃ債権の特定もできません。色んな人に同じ文面を出していますから、こころ当たりあるように、こういうぼかした書き方しかできない訳です。
2 「情報通信料金未納分」とありますが、これもいくらなのか不明です。この点でも債権の特定ができません。せめて契約締結日と金額ぐらい特定して下さい。でもここで中途半端に特定してしまうと騙される人が減るんでしょうね。
3 「以前ご利用された通信会社様での」とありますから、この文面を出してるのはその当該通信会社ではないですよね。となると「以前ご利用された通信会社」がその債権をはがきを出した会社に債権を譲渡していることになります。債権の譲渡には債権者(ここでは「以前ご利用された通信会社様」)が債務者(この手紙を受取った人)に通知するか債務者が承諾しなければ、債務者に対抗できません。(民467条)当然今までにそのような通知がなければ、この会社が何を言ってきても平気な訳です。その会社が債権の譲渡ではなく、債権の回収を頼まれているとすると弁護士法違反になります。
4 「ご連絡なき場合は「情報通信契約民法特例法」に基づき」とありますが、少なくとも私は「情報通信契約民法特例法」なんて名前の特例法を知りません。不勉強だったらごめんなさい(笑)。
間違いだらけで、ちょっと解説も長くなりましたので、残りはまた明日。

2004年07月12日

架空請求−間違い探し

週末はひたすら寝ておりました。おかげで熱は下がりましたが、完全復活までは、あとちょっと時間がかかりそうです。いろいろご迷惑をおかけしました。食欲がない分少しだけ痩せました(笑)。いい機会なので、無理のない範囲でダイエットしようかと思います。
ちょっと前に架空請求のお話をしたと思いますが、相変わらず、同じような手口の請求されるケースが多く、被害も減らないようです。最近では弁護士の名をかたるものなど手口が巧妙になっています。以下に架空請求の例文をあげます。こんなのが送られてきたら、あなたならどうしますか?
『情報通信未納料請求通知書
 この度、貴方様が以前ご利用された通信会社様での「情報通信料金未納分」についてのご連絡になりますので、至急ご連絡をお願い致します。
貴方様の未納料金につきまして、いまだお支払いの確認が出来ておりませんので受付期日までご連絡なき場合は「情報通信契約民法特例法」に基づき、誠に遺憾ですが、裁判発展となり執行官による給料差し押え及び、動産物差し押さえになりますのでご了承ください。なお、法的手続きを拒む場合、法務省より営業を許可された正規の債権回収業者様へ委託を致し、ご自宅への料金の回収にお伺いさせて頂きます。また、お支払方法などは下記に記載しております番号までお問い合わせ下さい。 梶宦宦宦宦@債権管理部 電話○○○○−○○○○』
良く読むとおかしい部分がいくつかあります。どうですか?変な部分にお気づきになりましたか?正解は明日。

2004年07月09日

病欠

今日は風邪で休もうかと思ったのですが、お昼頃這い出てきました。でも苦しいのですぐ帰らせてもらいます。熱はまだあります(苦)。

2004年07月07日

女子高生に講演??

昨日は失礼しました。昨日は時間切れと言いつつ、支部の役員会に30分ほど遅刻してしまいました。遅刻しましたので、既にいくつかの議題は終わっていました。それまでの議事録を見ると、そこには「担当 原田先生」の文字が!何だ?と焦って内容を見ると「商業高校での講演」とあります。
実はその商業高校から「司法書士の仕事について」「成年後見制度について」の内容で司法書士に講演して欲しいという依頼があったそうです。他の支部の役員も私がリーガルサポートで色々やらされているのを知っていますし、他の港区の司法書士で成年後見をやってる先生があまりいないのも知っています。当然この話は私のところに回ってきます。
商業高校ですから、断然女子高生が多いそうです。成年後見や介護といった分野から遠く離れた最近の女子高生に「成年後見制度について」話しても、誰も話なんか聞いてくれなさそうです。話に耳も貸さず、携帯でメールしたりしている女子高生の姿が容易に想像できました(笑)。
びびった私は、「誰か私以外で適任な、お話のうまい女性の司法書士がリーガルにいますから、その方に頼んでみます。」と言ってお茶を濁しました。「誰も適任者がいなかったら、最悪私がやります。」と言ってしまったので、この件に協力して頂ける先生を頑張って探さなければなりません。必死で探します(笑)。