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司法書士法人ファルコは商業登記・会社登記・法人登記を中心とした企業法務コンサルティングに特化した専門家集団です。

ブログ

2003年05月23日

キリマンジャロ

世界最高峰のエベレスト(チョモランマ、8850メートル)に挑んでいたプロスキーヤーの三浦雄一郎さん(70歳)が登頂に成功しました。「70歳でもやればできる。高齢化社会の日本を元気づけたい。」とおっしゃっているようです。成年後見のお客様もずいぶん元気づけられるでしょう。素晴らしいです。私はというと、事務所でのデスクワークが多いので、運動どころかあまり歩くこともない有様で、三浦さんから見れば腑抜けの中年となります。
でもこんな私も10年」(今より体重も20キロ痩せていました(汗)。)タンザニアにあるアフリカ大陸の最高峰キリマンジャロの登頂に成功したことがあります。当時スポーツジムに週4日、ボクシングジムに週2日通ってましたから、今とは別人のような体をしていました。自分の体力にも自信を持っていましたので、知り合いの冒険野郎(彼は既に5大陸最高峰制覇に成功・北極点もクロスカントリーで成功)にキリマンジャロの登頂を誘われて、すぐに行くことにしました。この頃は以前日誌で触れたように外資系企業に勤めていたこともあり、年末年始なら20日連続休暇も認められる環境にあったということも登山気分を後押ししました。「じゃあ、来年の初日の出はキリマンジャロの頂上だね。」と1月1日に頂上に到達するプランを練り、実行に移すことにしました。(このネタで心苦しいのですが、姑息につづく)

2003年05月22日

敷金返還請求

昨日の話に出た敷金返還請求について簡単にふれます。
賃貸借契約が終了した場合、賃借人は借りてる部屋を原状回復して大家に引き渡さなければなりません。
ここでいう原状回復の対象になるのは入居者が故意や過失で破損・汚損した部分だけです。
部屋でバットの素振りをして、誤って壁に穴を空けたとか(こんな人いるか?)、ペットを飼っていてジュータンを汚したとかがある場合、故意や過失で破損・汚損したと言えますので、ここの費用は賃借人が負担します。(この場合も大家の知り合いの業者だと修理費用が高いかもしれませんので、事情を話して自分で手配したほうがいいかもしれません。)
現状回復には、通常の使用によって生じた経年変化にともなう畳の日焼けや壁・床・天井の汚れなどの「自然の損耗」については含まれません。
つまりよく問題となるクロスの張り替え費用ですが、原則大家負担することになります。
クロスの張り替え費用は大家が次の借主に有利に貸せるために行うものですから、この費用を敷金から引いてしまうのはおかしいのです。
畳の張り替え費用なども賃貸人が負担するのが原則ですし、 クリーニング代ですら通常の使い方をしていれば、取られずに済む場合もあります。
まとめると基本的に普通の使い方をして、丁寧にお掃除をしてでていけば、敷金は全額返還してもらえるということです。
ちなみに、去年我が家も引越しましたが敷金は全額返還してもらいました。大家さんが私の職業知ってたという事もありましたけど。この職業でちょっと得したのはこれぐらいです(笑)。

2003年05月21日

擬制自白

先日の裁判所見学での判事のお話。
欠席裁判にならず(登記一口メモ参照)、相手方がとことん争う典型として「敷金返還請求」「交通事故の物損」「解雇予告手当」などがありますとの説明がありました。例えば「敷金返還請求」では明確な証拠(入居時・退去時の部屋の写真・ビデオ)がある場合が少なく事実認定するのが大変だとおっしゃっていました。(お互いの主張が証拠のないまま食い違う状態です。)
この判事ご自身が引越すことになった時の実体験を話して頂きました。判事ご自身が裁判を起こす訳にもいかないから(笑)と、後々争いの無いように部屋の写真はいっぱい撮ったとのことでした。この写真があれば裁判で争う可能性も少なくなりますし、仮に裁判になったとしても勝てる確率は多くなります。
なかなか出来ませんが、将来争うことのないように予防的にこういうことを心がけておくのは大切だと思います。みなさんも引越される際は入居・退去時の写真は撮っておきましょう。(昔と違ってデジカメで撮って保存しておけばいいので、コストもかかりませんからね。)笑えるようなネタを日々探していますが、なかなかありません。堅い内容が続いてますがご勘弁下さい。
【登記一口メモ】被告が裁判を欠席すると、つまり口頭弁論期日に出頭しないと、相手方の主張した事実を争わないことになるので、その事実を自白したものとみなされます。(民事訴訟法第159条−擬制自白)その結果原告勝訴の判決がでることになります。

2003年05月15日

芸能人の登記 その5(完結編)

昨日は失礼しました。つづきです。
連れが色紙持ってきてるなんて聞いてなかったので、やられたなあと思っていたところ、プロダクションの方が「これよかったらどうぞ。」とベスト版のCDと新曲のCD、さらにライブのビデオ、スタッフ・ジャンパーを持ってきてくれました。ラッキーでした。
その後またご本人の別の登記がありました。
事務所の方から「今なら羽田空港に向かう車にいるので、直接本人とお話下さい。」と連絡があり、ご本人の携帯の番号を教えてもらいました。大物芸能人と電話で話すこともなかなかありませんから、ちょっと緊張ぎみに電話をかけました。
私「もしもし司法書士の原田ですけど…」
大物芸能人「もしもし」
うわあ。本人が直接でたあ。独特の声なんですぐご本人とわかりました。てっきりマネージャーさんがでると思ってたんで、ちょっとビックリ。
大物芸能人「おはようございます。あっ、せんせ。この間はどうも。」
夕方電話したんですけど、やっぱり業界は「おはよう」っていうんだ。と変なところで感心してしまいました。
こんなかんじでこの方の登記は3回ほどやらせて頂きました。なかなかこんな機会はないと思いますが、港区ならではの立会い風景ですね。
テレビにこの方が出てるたびに、なんとなく応援したくなります(おわり)。

2003年05月12日

芸能人の登記 その3

またしても、もったいぶってつづくにしてしまいましたが、昨日の続き。
いよいよ待ち合わせ場所(売主が所属する芸能プロダクション)に向いました。大物芸能人との面談ということもあり、当日は多少緊張しておりました。うちサイドからは単純に大物芸能人に会いたいという人間を含め3名でお邪魔しました。
いよいよご本人の登場です。TVとおりの明るい方でこちらの緊張もすぐ解けました。印鑑証明書を提出して頂き、委任状に署名捺印をしてもらいました。
大物芸能人「今回は本人確認ということですが、運転免許をご覧になりますか?(ニヤリ)」
誰がみても間違い無く本人です。日本中のほとんどが知ってるこの人は、けしてソックリさんではありませんでした。
私「いえいえ、結構です(苦笑)。」
存在自体が運転免許みたいなもんですから、恐縮してしまいました。(つづく)
PS 週末朝から研修がありました。30人ぐらいのゼミ単位での構成です。同じ日程で全国で同様のゼミが開かれたようです。各グループが起案した訴状を検討していくという形式で行われました。たまたま東京でのゼミということもあり、司法修習所の教官をされていた弁護士で、今回の課題を作成した方によるゼミでした。いやはや疲れました。どんどん質問されますので、6時間ずっと緊張しっぱなしでした。ストレスが目一杯たまりました。お昼休みの段階でみんなグッタリしてました(笑)。
講義では、全体的に出来が良くないとバッサリやられました。こんな感じで司法修習があるのなら、きっと皆さん鍛えられるんでしょう。長期間の研修ですが、ただ研修にでるだけでなく、予習・復習をしっかりやらないと考査に通らない雰囲気です。考査の合格者は、官報と法務省のHPに掲載されるそうです。訴訟代理人の道は険しそうです。