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司法書士法人ファルコは商業登記・会社登記・法人登記を中心とした企業法務コンサルティングに特化した専門家集団です。

ブログ

2015年05月11日

シャープが減資

売り注文が殺到し、シャープ株が急落しています。

シャープが減資、資本金1億円に 累損一掃、税優遇狙う (2015/5/9日本経済新聞)
 経営再建中のシャープの財務改善策が8日わかった。主力2行に対する優先株発行などで資本を拡充する一方、1200億円以上ある資本金を1億円に減らし、累積損失を一掃する。経営破綻していない大企業が99%以上の大幅な減資をするのは極めて異例だ。税制上の優遇措置を受けながら収益を改善し、他社との資本提携や復配、新たな増資などを模索する。

「主力2行に対する優先株発行などで資本を拡充する」というのがどうやら確定したネタではなかったようで、慌てて火消のプレスリリース

当社の資本政策に関する一部報道について
http://www.sharp.co.jp/corporate/ir/pdf/2015/150511.pdf

いずれにせよ14日には明らかになるようです。

1,218億8,400万円(100万円未満は切捨)(2014年3月31日現在)を1億円に減資。ここまでの規模の減資も珍しいですね。税制上の優遇措置を受けることができますし、他にも色々メリットがあります。うまい手だと思いますが、株式市場は敏感に反応してしまったようです。

これほどの規模ではありませんが、過去にそこそこの規模の減資をやった際に、「これだけの減資、司法書士報酬どうしよう?」といういやらしい部分で悩んだことがありました。というのも、昔の司法書士報酬基準では減資は一律2万円弱(笑)。

1200億の減資なら、がっつり請求しちゃっていいと思います。

ちと論点がずれてしまいました(笑)。

2015年04月27日

話題の会社の登記簿 閲覧してみた。

NHKの朝ドラで一躍有名になった能年玲奈さんですが、個人事務所を設立したと話題になっています。

以前自腹を切って
話題の例の島、所有権移転。実際に閲覧してみた
http://shihoushoshi.main.jp/blog/archives/002538.html

という記事を書いてみたのですが、

今回自腹閲覧シリーズ第2弾!
話題の会社の登記簿 閲覧してみた。

新聞の記事を頼りに検索してみました。

商号「株式会社三毛andカリントウ」
本店「東京都世田谷区〜」
目的「全部で17個ありますが、芸能人の個人事務所っぽい目的が中心です。」
設立日「平成27年1月21日」
資本金「300万円」
代表取締役「能年玲奈」

この業界の方ならお分かりと思いますが、能年玲奈さんが代表取締役ですよ、代表取締役。代表取締役の登記事項っていったら「あれ」が登記されますよね。

そう「住所」ですよ、住所。

ご丁寧にマンション名と部屋番号まで登記してあります。別のところに住んでいるから、こんな登記になったのかは不明ですが、何も部屋番号まで登記しなくても良かったのに。。。

本当に住んでいたら大変でございます。

グーグルのストリートビューで完全特定できてしまう。実に恐ろしい時代です。。。

2015年04月06日

ゲスいお金の話

ゲスいお金の話。

報酬14億円、上場企業で最高額 ユーシンの田辺会長兼社長(04/03北海道新聞)
 東京商工リサーチは3日、自動車部品メーカー、ユーシンの田辺耕二会長兼社長が2014年11月期に役員報酬14億500万円を受け取り、開示された上場企業で最高額となったと発表した。(略)

今までの最高は、過去のブログでご紹介したカシオ計算機の元会長の13億円。

退職慰労金1,319百万円
http://shihoushoshi.main.jp/blog/archives/002579.html

14億円はすごいですけど、今回も退職慰労金。日本の通常の役員報酬としては、欧米に比べると、まだまだ。

更に一桁上の役員報酬が出ても、そんなにニュースにならないような時代は来るのでしょうか?

ゲスいお金の話でした。

2015年03月20日

女性役員

富士通は、社外取締役に宇宙飛行士だった向井千秋氏を、日立は、元ノキアの女性法務責任者(42歳)ルイーズ・ペントランド氏を迎えるそうです。
女性取締役といえば、大塚家具の大塚久美子代表取締役社長は最近よくテレビで観ますね。こういった報道があると、女性の役員も多いんだろうなと思ったりもしますが、実際はどうでしょうか?

日本企業の取締役会、9割が女性ゼロ−先進国最低、価値向上足枷 (2015/03/11 ブルームバーグ):TOPIX構成企業の9割が女性取締役を1人も登用していないことが分かった。ブルームバーグ・データによると、TOPIX 構成企業1858社のうち女性を取締役に登用している企業は196社と、全体の10.5%にとどまっている。また、女性取締役比率は安倍政権発足時の1%から1.5%と上昇しているものの、ノルウェー(40%)やフランス(28%)、米国(18%)などを大きく下回り、先進24カ国中で最も低い。(略)

女性は増えて1.5%。議事録確認してても、やっぱり少ない印象があります。どうりで「役員欄への婚姻前の氏の記録」の申し出が少ない訳ですね。そこそこ需要はあるかなと思っておりましたが、1.5%じゃあ件数も少なそうですね。

しかしこれはTOPIX 構成企業1858社の話。中小企業だと少しは出てくると思われます。住民票の話とセットで、「役員欄への婚姻前の氏の記録」も紹介してますが、残念ながら、私のところには、まだ問い合わせがありません。

いつやるんだろう???

2015年03月09日

非在住者が30分で起業

日本で起業したい外国人には、ややハードルの高い日本ですが、4月1日より国家戦略特区である赤坂に「東京開業ワンストップセンター」なるものが登場します。これにより多少はハードルは下がるかもしれません。しかしこれも「行政手続きがワンストップでできますよ。」というだけで、具体的な行政が簡素化されるものではありません。諸々の準備期間を考慮すると、やはり1か月以上はかかると思われます。

しかしそんな日本の事情とは、段違いに進んでいる国もあります。

非在住者が30分で起業も可能な電子居住権制度 最先端なエストニアのIT事情(週アスPLUS 3月9日)
経済の規模を大きくするために考えられた施策に電子住居“e-resident”というサービス制度がある。非エストニア在住の外国人に政府の発行するIDカードを与えるというもので、エストニアのさまざま電子サービスにアクセスでき、銀行口座の開設、企業経営も可能になる。(中略)登記など準備ができていれば、30分で会社設立までは十分に可能とのことだ。

さすが国政選挙の投票がスマートフォンでできるIT環境。これに比べると日本はまだまだですね。しかし遠い将来、誰でも30分で起業できる環境が整うと司法書士のあり方も当然変わってしまいます。

以前、IT化が進むと無くなる職業が発表されていましたが、付加価値で勝負しないと司法書士も淘汰されるかもしれません。