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司法書士法人ファルコは商業登記・会社登記・法人登記を中心とした企業法務コンサルティングに特化した専門家集団です。

ブログ

2005年08月02日

LLPがスタート!

ホリエモンの功績かどうかは知りませんが、商事法務に明るく無さそうな経営者も新会社法の一部はご存知のようです。「有限会社ってなくなるんでしょう?」「類似商号もなくなるんですよね?」「株式会社であっても取締役は3名いらないんでしょう?」等などの質問が多くなってきました。

中には
お客「LLCって法人税が課税されないんですよね?」
私「いえいえ、それはLLPです。」
と中途半端にお詳しい方もいらっしゃいます(笑)。そんな一般の方の多少の興味を引いている新会社法ですが、来年春の施行を待たずして、昨日有限責任事業組合契約法がスタートしました。

この有限責任事業組合が今までにないタイプの会社の種類?です。聞きなれない有限責任事業組合がLLP(Limited Liability Partnership)と言われるものです。合同会社と呼ばれるLLCと混同しがちですが、この業務日誌を読まれる方は覚えておいて下さい。このLLPについて、さらに解説しようと思いましたが、つづきは明日。(←あいかわらず、せこくてすみません(笑)。)

2005年07月25日

不良客

土曜日関東地方で地震がありました。夕方友人数名と集まる約束があったのですが、鉄道はひどい有様で、集合するのが大変でした。災害に弱い東京を再認識です。
さて今日はちょっと風変わりな『不良客』について。

司法書士も基本は客商売ですから、原則は「お客様は神様」なのですが、『不良客』と呼ばれる方々もいらっしゃいます。株主総会が開催され、そこで登記事項(中小企業の場合、役員変更登記が中心ですが)が発生した場合、変更が生じた日から2週間以内に登記しなければならない事になっています。この手続を怠っていると過料の制裁がありますので、役員の任期を管理して、登記しなければならない時期が来たらお客に通知したりしています。通知を受取ったとしても、不良客はこのルールを守ってくれません。数年間ほったらかしも珍しくありません。

またあまりにルーズな不良客の場合、担当していた司法書士との関係もうまく行っていない場合が多く、「前回はどこの司法書士に(登記の)お願いしたのですか?」と聞くと黙り込んだりします。挙句の果てには「あの事務所はダメだ。」等と悪口を言い始め、「代書屋」「代書屋」を連発します。

以前ご紹介したと思いますが、差別的に司法書士を「この代書屋風情が」と呼んだりするようです。私個人的には、「代書屋」と呼ばれても平気ですが、あそこまで「代書、代書」と連呼されると、さすがに気を悪くします。

そして必ず、登記簿には怪しい影が(笑)。以前担当していた司法書士に見放されるのも分かるような気がします。商法上のルール以前に社会的な道徳の問題ですね。

2005年07月22日

当番司法書士

いや〜、今日は久しぶりに裁判ネタ。司法書士が簡易裁判所の代理権を取得し、裁判所の法廷に立てるようになって2年が経ちました。しかしながら元々簡易裁判所の事件ですから(訴額も140万円まで)、報酬も登記に比べて低かったり、また期日が決まっているため、その期日に不動産の立会いが入ってしまう可能性が高いと中々受託できなかったり、また登記中心の業務以外は不慣れなため、積極的に関与したくない等の様々な理由で「簡裁の代理権はあるけど、代理人にはならない」司法書士が多いような気がします。もちろん積極的に頑張っておられる司法書士もいると思いますが、やはり少数です。

そういう状況ですから、いざ代理人として法廷に立ってくれる司法書士を一般の方が探すのは難しそうです。ましてや「明日法廷に出てもらえますか?」という切迫した方の要求に答えられる司法書士を探すのは至難の技です。

そこで東京司法書士会は全国の司法書士会に先駆けて『当番司法書士』なるものを設けることとなりました。簡易裁判所の被告となり切迫した消費者のため、法律相談をしたり場合によっては訴訟代理人となる制度です。一般の方がよりアクセスしやすい環境を整えてあげれそうな『当番司法書士』。今後の活躍に期待したいと思います。

2005年07月21日

悪質リフォーム

地味にバタバタしています。夢真と日本技開の話は長くなりそうなので、今後の展開を見ながらご案内したいと思います。

今日は日経の社会面『悪質リフォーム 認知症や高齢者標的』のお話。最近話題によく出ている悪質リフォームですが、国民生活センターによると悪質リフォーム関係のトラブルに関する認知症や高齢者が契約当事者である相談件数がこの9年で8倍になったそうです。オレオレ詐欺のニュースが落ち着いてきたと思ったら、今度は認知症や高齢者狙いの悪質リフォーム。世の中には悪い人がまだまだいるようです。もう既にかなりの社会問題になりつつあります。

ライブドア騒動で企業防衛に対する世間の関心が高まり、法改正など議論する機会が提供されたのはご存知のとおりです。ライブドアのケースと同じように、今回の悪質リフォームで認知症や高齢者が標的にされているという点が大きく取り上げられれば取り上げられるほど、これらの社会的弱者である認知症や高齢者の保護のための成年後見制度に注目が集まります。

成年後見制度は広く利用されるべき制度であると思っていますが、残念な事にまだまだ社会的に認知されていません。今回問題となっている悪質リフォームも成年後見制度を利用されていれば、当然被害は少なかったと思われます。被害に遭われた方には気の毒ですが、世間の目が成年後見制度に向けられるいいきっかけになったような気がします。活発な議論により、より良い方向へ制度が導かれれば良いのですが。

2005年07月15日

あれから1年

この時期クーラーをつけたまま寝てしまうのが悪いのか、年度末からの疲労の蓄積か、夏風邪をこじらせてしまいました。そのせいで日誌も2日飛ばしてしまいました。(精神的にも疲労しているから(笑)?)ご心配かけました。

去年もこの時期風邪を引いたなあ、と過去の日誌を見てみると、確かに引いていました。後見人をやっていた鈴木さん(仮名)がお亡くなりになった頃です。(ご参考までにその日の日誌。テンション低くなるので興味のある方のみご覧下さい。)早いもので、あれから1年たちました。鈴木さんにとって私のこの1年は満足いくものであったでしょうか?この1年で司法書士として、どれだけ成長したかは定かではありませんが、色々あったような気がします。

「これから支部長会です。風邪気味ですけど、行ってきます。」という報告に、「後見人は体が大事。」と鈴木さんからまたお叱りを受けてしまいそうです。この3連休で完全復活しようと思います!