2006年03月10日
司法書士ドットコム その2
昨日のつづき。司法書士ドットコムのお話。
司法書士ドットコムが新聞に掲載されたから、
たまたまこんな話になっていますが、司法書士を含めた士業の見積もりサイトは世の中にいっぱいあります。楽天とかもそうですね。
私も開業当初は、そもそも仕事に飢えてましたから、こういったサイトに登録していました。
しかしこれが仕事になるかというと全くだめなんですね。(私の個人的な見解ですが、司法書士事務所のボスなら共通の認識だと思います。)
一般の方は、司法書士なんて普段コンタクトしてませんから、
司法書士事務所に電話する事自体ハードルが高いのはずです。ですから、この手のサービスを利用して匿名で見積もりを受け取れるとすれば、
便利といえば便利でしょう。
しかしながら大きな問題があります。
一般の方の質問と専門家である司法書士との温度差というか知識の差があまりにも大きすぎる点です。見積もりが欲しいケースの典型的な質問に、
ケース1「父がなくなり、
父名義の不動産を私名義に変更したいのですが、いくらですか?」
ケース2「土地建物の名義を変えたいのですが、いくらですか?
」
なんてのがあります。一般の方から見れば、十分な質問かもしれません。
ところが概算の見積もりを出すにしても、こちらから質問しなければならない点が山のようにあります。
費用の大部分を占める登録免許税を計算するためには、固定資産の評価額がわからないと計算のしようがありません。
一般のかたはそんな事情を知りませんから、「だいたいいくら?」を連発します。想像で概算を計算するとしても、
「そもそもどの地域の物件か?」
「土地がいくつ、建物はいくつか?」
「広さは?築年数は?」
なんかを聞き出して想像で答えるしかありません。
つづく。