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司法書士法人ファルコは商業登記・会社登記・法人登記を中心とした企業法務コンサルティングに特化した専門家集団です。

ブログ

2004年04月28日

復代理申請の裏話

昨日の日誌が愚痴っぽいとの指摘がありましたが、そのとおりでございます。アドバイスとおり、思いきって休むのも大事なのも分かってます。でもねえ。。。と再度愚痴っぽくなったところで、今日は復代理申請のお話。
登記がオンライン申請になれば事情は変わってきますが、現行の登記申請は当事者出頭主義です。(過去に何度か説明しました。)要は申請書をその管轄の法務局に持って行って申請します。港区の管轄のものなら、トコトコ歩いてすぐの港出張所に行けばいいのですが、関東のはじっこの管轄とかは、申請するだけで丸一日終ってしまいます。商業登記と違って不動産登記は申請と権利証等の回収もありますから、2回行かなければなりません。
登記の内容によっては、北海道とか九州などの法務局にも飛行機や新幹線に乗って申請に行きます。
でも飛行機などを利用すると、高額な交通費・日当などが余計にかかってしまいます。お客の立場で考えると、うちが遠方の申請に行かないで、現地の先生に復代理申請をお願いしたほうが登記費用は安くなります。現地の先生とは書類のやり取りを郵送で行いますが、現地の先生が実際にその管轄法務局に行きますから、かろうじて当事者出頭主義は守られる訳です。
この復代理ですが、一応司法書士報酬の相場があります。今は報酬基準もなくなりましたから、個々の先生によって費用が違ってきます。自分の知っている先生に頼めれば良いのですが、全国各地に知り合いはいませんので、『全国司法書士名簿』に載っている先生で、その管轄法務局に近い先生に頼んだりしてます。当然高い先生、安い良心的な先生がおられます。「うそでしょ!!」みたいな請求書を送られると、『全国司法書士名簿』の該当箇所に大きくバツをつけたり、花丸をつけたりしています(笑)。
追伸
「関西方面においで。」と掲示板にお誘いがありましたが、今日関西方面の登記を復代理で頼んでしまいました。ちと残念です。

2004年04月23日

定時総会

今日は年に1度の東京司法書士会港支部の定時総会があります。言い訳っぽいですけど、夕方5時30分から始まります。副支部長ですし、なにより司会もやらなくてはいけないので、遅刻する訳にはいきません。といいながら5時20分です。ダッシュで行ってきます(泣)。

2004年04月19日

土日はゼミナール

案の定、金曜日は終電になってしまいました。後見人はこのぐらいタフでなければやっていけないのかもしれません。中には「明日(先週の土曜日)特別研修のゼミナールがあるので。。。」と言っていた人もいましたが、結局飲むことになってしまいました。ちょっとだけ可哀想でした(笑)。無事にゼミナール消化できたんでしょうか??
この方だけでなく、全国的に土日はゼミナールがありました。当然うちのグループもあった訳ですが、無難にこなせたかどうかチト不安です。司法修習所の教官などの弁護士が講師となって、そのゼミナールが行われるのですが、厳しい質問攻めに果たしてどれだけ耐えられたのでしょうか?「こんなの大学の民法ですよね(冷)。。。はい次の方。」など言われてなければ良いのですが。
このゼミナールが終れば、研修もいよいよ後半戦です。裁判所見学などの実務研修と模擬裁判が終れば恐怖の考査が待っています。多くの方がゴールデンウィークを返上しての試験対策となると思いますが、ひたすら頑張って下さい。
さて先週の外国人が今日も来ました。ところが、淡々と事務手続をしたため、「なぜここに来たのか?」という事を確認するのを忘れてしまいました。また今度聞いておきます。
ちなみに今日は書士会港支部の役員会です。(なんか最近飲み会が多いです。)

2004年04月07日

海外の司法書士と世界の登記事情

昨日司法書士の歴史っぽい話になったので、ちょっと掲示板での質問にあった海外の司法書士と世界の登記事情について。この部分は参考にする資料がなくうろ覚えで書かせて頂きます。正確ではない部分もあると思いますが、ご了承下さい。
今でこそ司法書士の業務は登記・訴訟・成年後見・クレサラ等といった職域が増えていますが、ちょっと前までの「司法書士=登記」というイメージの上で説明します。このイメージでいくと司法書士は登記申請をするのが、メイン業務になります。不動産・会社について法務局に登記申請するのがお仕事ということになります。
海外での登記はどうなっているんでしょうか?一応英国系登記制度(イギリス・ニュージーランド・オーストラリア)と大陸系登記制度(ドイツ・フランス)があるようです。その他には、過去にスイスの登記簿を見たことがありますので、スイスの一部の州では登記制度があるようですし、中国などにもあるようです。
それではこれらの登記制度がある国に司法書士がいるかというと、答えは「NO」です。日本でいう司法書士の登記関係のお仕事は、ドイツではこの登記は公証人が行っているようですし、その他の国では弁護士がやっています。そもそも登記制度を採用していない国のほうが多いですから、その制度自体なければ司法書士もいない訳です。登記制度があっても公証人や弁護士の業務の一部ですから、登記に特化した司法書士という職業は、海外にないことになります。
先日、以前勤めていた会社(ロイター、イギリスの通信社です。)の最初(新卒時代)のボス(トム)がニューヨークから出張で東京に来てるというので、久しぶりに飲みに行きました。会社を辞めて以来会ってなかったので、当然「今何をやっているんだ?」という質問をされます。そもそも海外にない仕事ですので、司法書士という英語もありません。説明するのが面倒だったので、「日本独特の仕事で、ある一定分野(登記・簡裁)に特化した弁護士の一種だ。」と説明しました。トムはイギリス人なので、なんとか通じたようです(笑)。

2004年04月06日

代書人

今日「ここは代書屋さんですか?代書してもらえますか?」という方がいらっしゃいました。私自身この「代書」という言葉を知ったのは、この業界に入ってからのことです。古くは司法書士は代書人、弁護士は代言人と呼ばれていました。明治時代の頃は、今のように全ての人が字が書けたり、読めたりする時代ではありませんでした。当時、字が書けない人に代わって字を書いてあげる職業がまさに「代書」人であった訳です。
今ではこの言葉を知っている人も少なくなりました。現在あえてこの言葉を使う場合には、「この代書屋ふぜいが!。」などと差別的に使われることが多いようです。この言葉自体あまりイメージが湧かないので、「この代書屋!」と呼ばれたとしても、あまりピンときません。(使われたことは無いですけど。)
今日来られた方は、持参された文章を自分のケースに置き換えてワープロで作成して欲しいというまさに代書の依頼です。文章は法律文書ですが、内容を検討する必要もなく、ただワープロ打ちして欲しいというものでした。パソコンもワープロも持っていないため、うちの事務所に来られたようです。
でもお話をお伺いしてみると、結局は裁判による解決しか道がないようでした。しかし、請求している金額があまりにも少額なため、我々に訴訟支援してもらうと赤字になってしまいます。しかたないので、極々簡単に本人訴訟のアドバイスをしてあげました。説明はしたものの、一般人からすると敷居の高い裁判所に行かなければ、解決できません。本人に相当な気力がないと結局のところ「泣き寝入り」となってしまいます。色々とやってあげたい気持ちはありますが、こちらも商売。うまいこといきませんね。