2015年02月05日
海外在住の外国人が取締役等に就任する場合
「商業登記規則等の一部を改正する省令」が公布され、施行日は平成27年2月27日となりました。2月27日までは、まだ時間的に余裕があるので、現在受任中の外資系絡みの案件は、とりあえず影響なしです。
しかし問題は3月。かなりの外資系企業の定時総会のシーズンとなります。
パブコメを読むと、下記のような考え方が記載されています。
御意見の概要
海外在住者を取締役等として選任する会社も増えることと思われるところ,外国人については,本国官憲が発行した住所証明書の取得が困難な場合があると考えられるため,就任承諾書のサインと照らし合わせることもできる本人の署名や写真のあるパスポートの写しを証明書類として加えるのがよい。
御意見に対する考え方
外国在住の外国人については,その添付すべき書面が明文化されていませんが,本国官憲が発行したサイン証明書(住所の記載のあるものに限る。)のほか,身分証明書等の写しを添付することが考えられます。 なお,住所を記載して発行されたパスポートであれば,その写しを添付することができることとなります。
外国在住の外国人が取締役等に就任する場合、取締役等の「本人確認証明書」としては、 一応原則としては、住所の記載のあるサイン証明
例外的に「住所を記載して発行されたパスポートの写し」でいい場合もあるという感じでしょうか。
わざわざサイン証明書を取得するのも手間。就任承諾書に記載された氏名がパスポートと違うとか、「はまるポイント」はいっぱいありそうです。
実務の運用としては、サイン証明書を送ってもらって、サイン証明と一致する氏名住所を記載した就任承諾書を準備し、「マイケル」とか「ビリー」とかの認印を押してもらうというのが、一番手堅く早い気がします。