2017年03月30日
会社分割 転籍は無効
新会社で解雇、「転籍は無効」 東京地裁判決 (2017/3/28 日本経済新聞)
分社化で新会社に転籍した後に解雇された神奈川県厚木市の男性(54)が転籍の無効を求めた訴訟の判決で、東京地裁(湯川克彦裁判長)は28日、「法律が定める事前の協議が不十分で、転籍は無効」と判断した。(引用終わり)
会社分割でおおまかな話し合いはあったけれど、個別の事前協議が不十分な場合は、転籍が無効になり得るという判断のようです。
会社分割の場合のキックオフ・ミーティングには、合併と違って、人事部が同席されることが多いのですが、きちんと説明されないと、こんなことになるという典型例ですね。
合併より会社分割は、労働者の問題が出てきますから、我々も気を使います。キックオフ・ミーティングで、現場の代表取締役と本社の人事部が相当揉めた場面も目撃して、人事の話が大半で、法務の話がほとんどできなかった記憶が蘇りました。こういう部分で揉める会社は、むしろ丁寧な手続きを踏んでいるので、大丈夫です。
変な画を描くと司法書士にも責任が及ぶ時代になりましたので、慎重に行きましょう。