この時期は併せ公告が多くなる時期。
「官報の手配をうっかり忘れてました。」では済まされない大切な時期です。うちの事務所の新人スタッフは、
司法書士試験に合格しているものの、このへんの実務とは無縁の生活を送っていたようなので、いちいち教えるのが大変。
機会があれば、ちょっとずつブログにアップしていくことにします。
たぶん知らないと思うので、今日は「併せ公告」の話。
併せ公告という用語は、法律用語ではなく業界用語です。組織再編の多い4月1日に向けて、
あるいは年内に効力発生させたいという事情で2月と今月がそのピークになります。
元受験生であった彼ら新人は、法令遵守の立派な会社の登記に関する問題ばかり対応していたはずなので、
実はほとんどの中小企業が決算公告していないという事実を知らないようです。
(詳しくは過去のブログ)
http://shihoushoshi.main.jp/blog/archives/001825.html
合併や吸収分割、あるいは資本金の額の減少の登記の依頼があった場合に、
「あなたの会社はちゃんと決算公告されてます?」と聞かなくてはいけないという基本を知らないはず。
一部の法令遵守されている企業を除いて、当然に
「そんなのやってません。」
と回答されてしまいますから、
合併公告
吸収分割公告
資本金の額の減少公告
だけ手配するだけでは足らず、
合併公告+決算公告
吸収分割公告+決算公告
資本金の額の減少公告+決算公告
と決算公告とセットにしなければいけません。
この決算公告とセットにした枠公告を「併せ公告」と呼んでいます。
紙面を占める面積が多いので、かなり早めに手配しないと予定した日に掲載されません。
この時期、官報の手配を1日忘れただけでも。。。
ぞっとする嫌な過去を思い出してしまいました。
ネタが当分つきないのでしばらくは官報ネタで(笑)。