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司法書士法人ファルコは商業登記・会社登記・法人登記を中心とした企業法務コンサルティングに特化した専門家集団です。

ブログ

2005年03月18日

遺言書が2通 その2

とりあえず3連休があるので、ここででなんとか仕事を処理したいと思ってます。(ちなみに来週は今週以上に厳しい週になりそうです)

さて昨日のつづき。
遺言書がある場合、その財産の中に不動産があると、「これ(遺言書)で名義を変えて下さい。(被相続人からの所有権移転登記をして下さい。)」とかで司法書士に依頼してきます。昨日の長男もすっかり自分のものになると信じて、うちの事務所に来ました。

遺言書があれば万全と思われているのか、2通目の遺言書の存在を知っていても、すっかり自分のものになると思っているようです。たとえ遺言が撤回できると知っていても、「母(被相続人)の老後の面倒を看てきたのは俺(長男)だし、生前母はずっと俺に感謝してきた。だからあんな遺言(1通目)を書いたんだ。妹(長女)は、母に散々迷惑をかけていたし、妹にあれこれ言われても遺言の内容は俺に不利になるものじゃない。嫁に行く時だって色々してもらってたじゃないか。」

長男の言い分は「ごもっとも」です。実際老後の面倒は長男が全て看ていたのかもしれません。長女は迷惑をかけるだけのダメな子供だったのかもしれません。でも「できの悪い子供ほどかわいい。」という言葉もあります。こればかりは2通目の遺言を見てみないと分かりません。「2通目の遺言を見たってしょうがない!」と叫ぶような、ちょっと興奮気味の長男に、「手続が進まないので、2通目の遺言書を持って来て下さい。」と伝えました。事務所に来られた時のウキウキ気分はすっかり無くなっています。ものすごく興奮した状態で帰られました。

つづく。

2005年03月17日

遺言書が2通

相変わらず「働けど」です。依然としてライブドア騒動が続いてますが、久しぶりに遺言の話。

この日誌の読者であれば、本人がしっかりしている段階で、本人主導の遺言書が作成されるのが理想だというのはお分かり頂けると思います。しかし現実問題としては、遺言書を本人が進んで作成するよりも、その遺言書で得する人が主導して作成されるような場合もありがちな話だと思います。

「全財産を長男○○○○に相続させる」そんな遺言を公正証書で作成してもらったら、思わず顔がほころんでしまいそうです。「専門家に頼んで作成してもらったし、公正証書にしたし、これで一安心。」そんな長男の呟きが聞こえてきそうです。

しかし現実はそう甘くありません。どこかで遺言書を作成した話を聞きつけた長女がちょっかいを出してきました。ご存知のように遺言は遺言者の生存中であればいつでも撤回することができるからです。長女は遺言者に遺言を撤回させることに成功したようです。その結果この世には、遺言書が2通。どう考えてもトラブルになりそうです。

つづきは明日。

2005年03月16日

今日は何時に帰れるんだろう??

打ち合せがやっと終わって帰ってきました。この業界の仕事には、注意力が必須なので、極力遅い時間までやらないようにしているのですが、この季節はそう言ってられないです。「働けど働けど仕事終わらず(苦)」です。しかし世間のサラリーマンはまだまだ働いているようで、オフィスビルの明かりを見ていると「もう少し頑張ろう」という気もします。

忙しくと余裕が無くなり、日中はピリピリする事が多く、人間的にはまだまだ未成熟だと痛感しています。(スタッフの皆さんにはご迷惑をお掛けしますが、ちょっと堪えて下さい。)日誌にも最近かなりの影響が出てきてしまってますが、この時期は司法書士って忙しいんです。お急ぎでない案件であれば時期をずらしてもらえると有難いです。ほんとすみません。

2005年03月15日

ネタはあるけど。。。

フジテレビの公開買い付け(TOBってやつです。)に取引先である数社がそれに応じましたが、その中の東京電力の個人株主が怒ってます。場合によっては株主代表訴訟を起こされそうです。こんな怒れる株主が出てくるだろうなあと思っていましたが、やっぱり登場しました。

この件を始め、ニレコのポイズンピルやフジテレビのクラウン・ジュエル。ホリエモンの影響は、様々な日誌のネタを落として行ってくれます(笑)。ネタはあるのに、時間がありません。落ち着いたらゆっくり書きます。短くてすみません。。。

2005年03月14日

ポイズンピル

連日テレビでホリエモンを見ない日がない今日この頃です。この騒動のお蔭かどうかはわかりませんが、ニレコが買収防衛策を採用するそうです。米国ではかなりの企業が採用しているポイズンピルという手法です。この手の防衛策には、このポイズンピルを始め、ゴールデンパラシュート、ホワイトナイトなどの方法がありますが、いずれも米国産。適格な日本語がないようです。ポイズンピルはそのまま毒薬条項という物騒な日本語になっています。

具体的には、新株予約権を利用した方法なのですが、持ち株比率が2割(ニレコの場合)を超える買収者が現れると、今年の3月31日時点の全株主に対して、その所有の1株に対し2株を無償で交付する手法です。とはいえ買収者の中には、企業価値を高めるケースもありますから、その場合は取締役会でその新株予約権を消却する段取りです。企業価値が実際高まるかどうかは、今回の一連の騒動を見てもらえば、お分かりになると思いますが、判断が非常に微妙で難しい部分です。

今後色々な企業が、様々な手法を導入して行きそうな状況ですが、どうなりますやら。