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司法書士法人ファルコは商業登記・会社登記・法人登記を中心とした企業法務コンサルティングに特化した専門家集団です。

ブログ

2017年01月30日

株主リストに関するよくあるご質問

法務省のHPより

商業・法人登記関係の主な通達等
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00098.html
株主リストに関するよくあるご質問
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00103.html#11
特に株主リストに関するよくあるご質問は、だいたい論点が潰されていて、いいと思います。

個人的には、これ知りませんでした。
Q13  株主の住所について正確に把握していない(地番が分からない等)場合には,株主リストにどのように記載すれば良いでしょうか。
A13   株主の住所は,株主名簿の記載事項とされていますので,原則として,地番まで記載する必要がありますが,会社が地番まで把握していない場合には,把握している限度で記載すれば足ります。
  その場合には,株主リストに「株主○○の住所については,株主名簿にも最小行政区画までしか記載されていない」等,住所を地番まで記載できない理由を注記してください。

先日ご紹介した株主名簿が外国語表記の場合の対応もしっかり記載されています。

法務省のHPも対応早くなった気がします。

2017年01月26日

商業登記の申請書に添付される外国語で作成された書面の翻訳について

商業登記の申請書に添付される外国語で作成された書面の翻訳について
法務省HP http://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00102.html

商業登記法(昭和38年法律第125号)第129条第1項,第2項又は第130条第1項の規定に基づき,外国会社の株主総会議事録や取締役会議事録(外国会社の本国の管轄官庁又は日本における領事その他権限がある官憲の認証を受けたもの)を添付する場合,日本における営業所又は日本における代表者の登記とは関連しない内容については,翻訳を省略して差し支えありません。

ということらしいけど、わざわざ株主総会議事録や取締役会議事録の準備はしないわな。確かに株主総会議事録や取締役会議事録は、確認して、AFFIDAVIT作成しますけど、AFFIDAVITのほうが楽。あんまり役に立たないお知らせ。

商業登記法第130条第1項の変更の登記の書面として,外国における登記事項証明書等を添付する場合,変更の登記と関係のない部分については,翻訳を省略できます。
とありますけど、これも役に立たない。

K-bisとかある国のほうが珍しいですからね。

外国官憲発行の各種証明書

  各種証明書については,登記の内容や証明の対象とは関係のない部分(「本国官憲使用欄」や「印紙/発行経費」の領収書部分等)の翻訳は省略して差し支えありません。
  この場合,日本語の訳文には「本国官憲使用欄につき翻訳省略」等と記載してください。
  なお,証明書の発行主体(領事,公証人等)に関する記載の翻訳を省略することはできません。
  また,各種の証明書について,2つの外国語(当該外国の公用語と英語等)で同様の内容が記載がされているものについては,どちらか一方の翻訳があれば足り,両方の翻訳は不要です。

ついこの間、しれっと省略して申請したら、「しっかり訳して下さい。」と登記官に注意されたばかり。

さすがにこれは、ちょっと楽(笑)。

2017年01月20日

登記相談

前回は楽になる運用の話でしたが、今回は逆のお話。

皆さんはご存じで、私だけしらなかったのかもしれませんが。。。
今まで麻布オフィスにいた時、また東京法務局の運用が変わる前は、登記相談は楽でした。
ちょこと行って終わり。回答も即日。

でも今は、書面でしか受け付けてもらえません。それでも以前は、一応書面を持っていけば終わり。

内幸町オフィスに移転してから、登記相談してなかったのですが、今回急ぎで東京法務局に相談する案件がありました。

内容も即答が難しい外国会社の相談。だいたい回答結果はかわっていましたが、念のため。いざFAXで送ろうとすると、東京法務局はFAXはダメだとおっしゃる。持参か郵送しか受け付けないと。。。。

なぜFAXじゃダメなんでしょう?

郵送費をかけるか人件費をかけさせて、少しでも司法書士からの相談を減らそうとお考えなんでしょうか?

メールで受け付けてくれとまでは言いませんが、せめてFAXくらいは許容してもらいたいもんです。

数日待たされて得られた結論は、「ケイマン会社法の根拠を示せ。」

やっぱりな。。。がっかりなご回答でございました(笑)。

2017年01月17日

株主リストその7 たぶんラスト

今日の金子先生のブログに対して、少しだけ補足です。

 「今回は単純に資本金計上の2分の1の根拠として添付するだけなので、登記
すべき事項につき,株主総会の決議(種類株主総会の決議)等を要する場合に
該当せず、添付不要となります。」

上記は完璧に当局の説明です。

個人的に納得できない部分はありますが、登記実務が楽になったという結論は、ありがたいと思っています。

犯罪収益移転防止法も改正され、更に面倒が増えました。外資の多いうちには、サイン証明だけでもうんざりです。

少しでも楽になる運用は、正直助かります

2017年01月16日

株主リスト今回微妙その6

前回こんな記事を書きました。。。

新株予約権の行使の際の、資本金計上の2分の1の根拠として添付する株主総会議事録には、株主リストは、少なくとも東京管内では不要が確定したようです。地方は、そもそも新株予約権の行使の登記の件数が少ないと思いますので、過信すると危険なので、お気を付け下さい。

http://www.esg-hp.com/index.html
金子先生の2017.01.16(月)のブログ【株主リストの続報】で、なおかつ私が舌足らずで、困惑されているようなので、新株予約権の一部行使または新株予約権の全部行使につき整理しますので、ご一読下さい。ただ私も人間なので、金子先生の「原田先生が間違うわけがありません。」は勘弁してもらいたいと思います(笑)。

まず新株予約権の一部行使または新株予約権の全部行使という登記があるのは、金子先生のご指摘通り、公開会社が中心です。となると、「株主総会議事録?」となります。

1.公開会社の場合

株式報酬型ストックオプション事案
会社法316条が関係します。

(取締役の報酬等)
第三百六十一条  取締役の報酬、賞与その他の職務執行の対価として株式会社から受ける財産上の利益(以下この章において「報酬等」という。)についての次に掲げる事項は、定款に当該事項を定めていないときは、株主総会の決議によって定める。
一  報酬等のうち額が確定しているものについては、その額
二  報酬等のうち額が確定していないものについては、その具体的な算定方法
三  報酬等のうち金銭でないものについては、その具体的な内容

議案ぶりとしては、こんな感じでしょうか?

第○号議案 取締役及び監査役に対するストックオプションとしての新株予約権に関する報酬等の額及び具体的な内容決定の件

発行決議とは別に決議します。もちろん資本金計上の2分の1の根拠として添付する株主総会議事録とは異なりますので、そもそも添付不要です。

2.非公開会社の場合

公開準備会社とか特殊な場合でないと、そもそも新株予約権が行使される場合が少ないので、例は少ないですが、発行決議は株主総会となりますので、資本金計上の2分の1の根拠として添付する株主総会議事録を添付することになります。
しかし、今回は単純に資本金計上の2分の1の根拠として添付するだけなので、登記すべき事項につき,株主総会の決議(種類株主総会の決議)等を要する場合に該当せず、添付不要となります。(少なくとも東京管内の場合はです。地方だと添付書類が株主総会議事録だと必ず株主リストがセットと思われている管轄があるようなので、ご注意下さいという意味で書きました。)

金子先生の書かれている「登記すべき事項(資本金の額の増加)につき決議した株主総会議事録であることに変わりがないが、新株予約権の発行の登記の際に株主リストを添付したから、発行後の行使の際はその都度添付する必要はないという解釈しか思いつきません。」とは、別の部分で決着したということです。

蛇足ですが、株主総会の委任に基づき取締役会が募集事項を決定した場合は、この委任をした株主総会議事録も添付書類となりますが、この場合も同様の理屈で添付不要と考えます。

今日は疲れてブログを書いたので、誤りがあればお叱り下さい。