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司法書士法人ファルコは商業登記・会社登記・法人登記を中心とした企業法務コンサルティングに特化した専門家集団です。

ブログ

2013年02月26日

200〜900の会社が分割・再分割

またしても多重債務者が食い物に。

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<会社分割>制度悪用し架空会社 容疑の男逮捕 広島県警(毎日新聞
2月25日)
 会社分割制度を悪用し、架空会社を作ったとして、広島県警は25日、電磁的公正証書原本不実記録・
同供用の疑いで東京の男1人を逮捕した。(略)10社以上の社長に名義を貸したという生活保護受給者らによると、
報酬は1件当たり2000〜3000円だった。(略)買収した休眠会社などから、「ゲデュア」を含めて200〜900の会社が分割・
再分割されて設立された。(略) 法人登記簿によると、内装会社が半年後に20社に分割されたり、別の内装会社は11社に分割された後、
うち1社がさらに8社に再分割されていた。

通常の株式会社設立に比べて、かなり安く設立できる場合があるので、一時期会社売買のブローカーが多用していた方法です。
依頼者の無知につけこんで、新設分割した会社を渡すこともあったのではないかと思っています。

20社に分割された内装会社の登記簿は、異常と言うしかない状態なので、「この規模の会社なのに会社分割の記載がある。。。
ちょっと怪しい。」と思ったら、分割元の会社の登記簿を調査してみるといいかもしれません。

今回も代表取締役として、登記簿に記載された生活保護受給者も、実印押して、
印鑑証明書を渡して2000〜3000円で悪者に協力した人がいます。社会的な弱者を利用したひどい手口ではありますが、「実印押して、
印鑑証明書を渡す」ということがどういうことか社会的な弱者でも、十分反省すべき。

これだけ汚い登記簿となると、手続きに司法書士が関与しない本人申請のはずで、
犯罪収益移転防止法も役に立たないという残念な状態です。

なんかバラバラでまとまりがない文章になってしまいましたが、勘弁して下さい。

2013年02月22日

ペーパー会社にご注意

多重債務者がこんな形で食い物にされています。

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投資詐欺悪用のペーパー会社売る「道具屋」
逮捕(読売新聞 2月22日)
 大阪府警は21日、虚偽の会社設立登記をしたとして、大阪市中央区伏見町、自営業筒井弘志被告(66)(詐欺罪で公判中)
を電磁的公正証書原本不実記録・同供用容疑で逮捕した。(略)
 発表では、筒井被告は2011年5〜9月、東京都内の法務局に、多額の資本金があるように偽造した通帳のコピーを提出し、
実体のない貿易会社など2社の設立登記をした疑い。容疑を認めているという。
 府警によると、筒井被告は多重債務者らを無断で代表者に据えて約50社のペーパー会社を設立。
会社名義の通帳約200通と携帯電話約200台を契約、詐欺グループなどに1社当たり100万〜200万円で転売、
約1億円を売り上げていたとみられる。

【多重債務者らを無断で代表者に据えた手口】
記事には、「多重債務者らを無断で代表者に据えて」とありますが、株式会社の代表取締役として、多重債務者を登記するためには、
その多重債務者の印鑑証明書とその実印が必要になります。何らかの理由で預かった印鑑証明書と実印を悪用したようです。いかなる理由であれ、
他人に印鑑証明書と実印を渡すことのないように、気をつけてもらいたいと思います。

【多額の資本金がある会社を設立した手口】
株式会社の設立には、商法時代は、金融機関の発行した払込金保管証明書が必要で、偽造はそれなりに難しいものでした。現在の会社法では、
払込金保管証明書の代わりに、銀行の通帳のコピーの提出となりましたから、金額の改竄ははるかに容易になっています。しかもそのコピーは、
1社だけではなく、複数の会社のものとして使用しても、登記は可能ですので、
このような50社のペーパー会社を設立することも難しいことではなくなってしまいました。
ちなみに合同会社では、そもそも銀行の通帳のコピーも必須ではないので、適当に作成した領収証を悪用した可能性もあります。

司法書士が手続きに関与したとしても、通帳の原本の確認まではしないことが多いと思われますので、事件に巻き込まれてもわかりません。
高額な資本金による設立の場合は、このような可能性も考慮して、慎重な手続きを行う必要があるようです。

2013年02月20日

自治体のグレーゾーン

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公営住宅の孤独死、9都県市遺品廃棄 国
「法的に問題」(朝日新聞デジタル 2月17日)
 公営住宅で孤独死した入居者の相続人がいない時に、正規の手続きを経ずに遺品を廃棄している自治体があることが分かった。(略)
手続きにともなう財政負担の重さが理由で、担当者は「グレーゾーンだと分かっているが、やむを得ない」と打ち明ける。(以下略)

自治体でこれはまずいでしょ。グレーゾーンじゃなくて黒ですよ、黒。とはいえ、貴重な税金が財源なので、
慎重に対応してもらいたいところ。

実際正規の手続きを踏めば、時間も費用もかかると思いますが、入居時に相続人の有無を確認したり、遺品の取り扱いを決めたり、
他に手はありそうです。

一部の自治体は、正規の手続きを踏んでいるようなので、こればかりは、各自治体の運用に任せるしかないみたいですね。

弁護士会なり司法書士会なりに相談すれば、いいアイデアも出てくると思いますけど。

2013年02月18日

温泉からの発熱

週末、肩コリがひどいので、温泉に出かけました。

リフレッシュできたと思いきや、かなり疲れていたようで、発熱してしまいました。

体調不良の中、パタパタしております。

ブログ勘弁してください。

2013年02月14日

行政書士法人の破産

以前、司法書士法人が倒産したニュースをお伝えしましたが、
http://shihoushoshi.main.jp/blog/archives/002359.html

今度は、行政書士法人の破産。全国初のようです。

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行政書士法人 全国で初の破産開始決定
(東京商工リサーチ 2013/2/13)
 行政書士法人の倒産は全国初めてで、極めて珍しいケース。(略)負債総額は債権者46名に対し、約3億1000万円が見込まれる。

 同法人は複数の行政書士を擁し、大手自動車ディーラーをはじめ相応の顧客を抱えていた。
業務は自動車ディーラーからの車庫証明取得を中心に、比較的安定していたが、本業外で借入依存が高まり、
先行きの経営改善も見込みが立たないことから破産申請に至った。

名古屋の行政書士法人で、大手自動車ディーラーがお客となると、TOYOTA系列とお付き合いがあったんだろうというのは、
想像できます。だとすると、そこそこ安定しているはずですよね。

「本業外で借入依存」ってなんでしょうね。
債権者46名に対し、約3億1000万円引っ張ってたとなると、これもまた投機的な何かがきっかけ?

高額の設備投資が必要な業界でないし、なんでこうなるのか訳わかんないです。この手の報道があると、その資格の受験生に悪影響出ます。
以前の司法書士法人の倒産と比較すると、この行政書士法人破産のニュースを引用しているブログがいっぱい出てきます。

あまり踊らされないで欲しいですね。