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司法書士法人ファルコは商業登記・会社登記・法人登記を中心とした企業法務コンサルティングに特化した専門家集団です。

ブログ

2011年11月14日

脱税などの不正の多い業種って?

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司法書士は、税理士さんにお客さんを紹介してもらったりしています。いつも紹介してもらうだけではなく、たまには、逆に税理士さんにお客さんを紹介したりもします。

お客を紹介されると税理士さんは、単純にハッピーかというとそうではありません。どんなお客さんでもいいかというと、そう言う訳でもないようです。

たいていの税理士さんは、「どんな業種ですか?」と聞いてきます。
「○○○○業なんですけど。」

○○○○業が、脱税などの不正の多い業種だと、「そこはちょっと。。。」と腰が引けてしまうようです。じゃあ、どんな業種が問題があるかというと、こんな業種です。

法人税の脱税額、 ワースト1位はパチンコ業界 1件あたり4700万円、2位に1000万差(2011年11月12日MONEYzine)
 国税庁が発表した平成22年度の法人税の調査によると、パチンコが1件当たりの脱税額で1位となった。
 同調査によると、法人税の不正で発見割合の高い業種は、「バー・クラブ」が50.9%で1位、2位に「パチンコ」40.4%、3位が 「廃棄物処理」31.3%となった。4位は「土木工事」30.2%、5位は「一般土木建築工事」29.7%が並んだ。「パチンコ」 は不正発見割合では9年連続で2位となっている。(略)

 

どれもこれも許認可が絡んでいる業種です。脱税の実績(?)がこれだけある業種だと、税理士さんも腰が引けて当然。

司法書士にしても、脱税の実績がこれだけある業種が、法令遵守している可能性は低いので、税理士さん程ではないにしても、腰が引けてしまいます。

司法書士が、法令遵守している可能性は低いと腰が引けますとか「法令遵守、法令遵守」といったところで、「職務上請求書の不正利用1件1万円で、1万件やってました」みたいな報道がでてしまうと、どうも説得力がありません。

ご参考
平成22事務年度 法人税等の調査事績の概要
http://www.nta.go.jp/kohyo/press/press/2011/hojin_chosa/01.pdf

2011年11月11日

職務上請求用紙の偽造、司法書士逮捕

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職務上請求書の悪用は、懲戒案件のメジャーなもの。何ヶ月に1回は、月報司法書士に掲載される事例です。東京司法書士会も職務上請求書の悪用がないように、かなり厳格に管理されていますが、今回は、「職務上請求用紙」を偽造、そして逮捕という最悪の事態。

警察幹部の戸籍不正取得か 愛知県警、 司法書士らに逮捕状(2011年11月11日 中日新聞)
 戸籍謄本や住民票などを不正に取得したとして、愛知県警捜査四課などは、偽造有印私文書行使や戸籍法違反などの疑いで、 東京都内の司法書士や元弁護士ら5人の逮捕状を取った。11日午前に一部を逮捕した。県警は、 司法書士らが暴力団捜査を担当する捜査幹部らの個人情報も入手したとみて調べる。捜査関係者が明らかにした。
 司法書士らは、職権に基づいて特別に認められている「職務上請求用紙」を偽造。愛知県内の自治体に申請し、 第3者の戸籍などの交付を受けた疑いが持たれている。請求用紙は不正使用を防ぐために厳格に管理されており、 司法書士らは足りなくなったため偽造したとみられる。(略)

よくテレビドラマでこんなシーンがあります。

 

「おたくのかわいい娘さん、○○ちゃんだっけ?小学校の帰り、交通事故に気をつけないといかんなぁ。」

「娘は関係ない。娘には手を出さないでくれ。」

「だったら、こっちの言うことを聞いてもらおうか。」

 

こんな脅迫のために、職務上請求書の悪用されてるとはね。

 

昔は、今ほど個人情報が管理されていませんでしたから、職務上請求書を悪用しなくても、簡単に情報を入手できていたのかもしれませんが、今の時代はこの手法によるのが簡単なんでしょう。

職務上請求は、司法書士に与えられた特権ですから、こんなことないように、しっかり管理しましょうよ。

2011年11月09日

偽造印紙にご注意!

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相当数の偽造印紙がかなり広い範囲で出回っているようです。

 

リンク先に偽造印紙の写真あります。↓
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2011110690095235.html

 

表面がざらつくそうですが、写真を見ると「ミシン目が割と雑」なかんじがします。

一応ブラックライトにも対応しているようですので、購入にはくれぐれもお気をつけ下さい。

昔、「印紙あまったので、買ってくれませんか?」という怪しい方々が、事務所に来たことがありますが、あれもたぶんアウトだったんだろうと思います。

2011年11月08日

過去の損失計上先送り

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オリンパスが急展開。というか想像通りの展開になりました。

過去の損失計上先送りに関するお知らせ
http://www.olympus.co.jp/jp/corc/ir/data/tes/2011/pdf/nr20111108.pdf

第三者委員会の調査対象拡大及び人事異動のお知らせ
http://www.olympus.co.jp/jp/corc/ir/data/tes/2011/pdf/nr20111108_2.pdf

株価もエグイことになってます。

常勤監査役の山田秀雄氏は辞任の意向を表明しました。
ちなみにオリンパス社のHPによると、常勤監査役の山田秀雄氏の経歴は、
2003年6月 当社取締役
2004年6月 当社常務執行役員
2005年4月 当社CSR本部および監査室担当
2006年4月 当社経営企画本部担当
2007年4月 当社貿易管理室担当
2007年6月 当社専務執行役員
2009年4月 当社コーポレート担当
2009年6月 当社副社長執行役員
2011年4月 当社社長補佐(コーポレート・監査室担当)
2011年6月 当社常勤監査役(現任)

というかんじ。

ご自身が過去の損失計上先送りに関与されていたとすれば、その監査としての機能は、ないも同然です。

また「日本のコーポレートガバナンスは。。。」と海外から非難されるんでしょうね。

2011年11月07日

今度は行政書士が1200万円着服

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当初今年の4月を予定していた「後見制度支援信託」ですが、関係団体との調整に時間がかかり、やっと来年2月よりスタートするようです。

以前ご紹介した記事はこちら↓
「後見制度支援信託」のお話
http://shihoushoshi.main.jp/blog/archives/002301.html

これにより、成年後見人による不正をある程度は防止されると思われます。後見人の不正には、有益な制度ではありますが、こんな不正↓を防止することはできません。

遺産1200万円を着服=行政書士を逮捕− 兵庫県警(時事通信2011/11/07)
 相続手続きで預かった1200万円を着服したとして、兵庫県警葺合署などは7日、業務上横領容疑で、大阪市都島区友渕町、 行政書士椎葉克介容疑者(53)を逮捕した。同署によると、「間違いありません」と容疑を認めているという。
 逮捕容疑は昨年5〜6月、岡山県の女性から遺産相続手続きの委託を受け、 同容疑者名義の一時保管口座で預かっていた約5000万円のうち、1200万円を着服した疑い。

行政書士に限らず、弁護士も司法書士も似た事件を起こしています。職業倫理うんぬんの話をしていても再発するものは再発します。

こういった不正を未然に食い止める方法を各士業が改めて考えなければなりません。司法書士会も苦労しているようですが、倫理研修だけでは、防げそうにないです。困った困った。