2006年09月15日
成年後見制度と不祥事
今日は支部長会があり、終わった後は、港支部の無料法律相談後の打ち上げ会兼会社法実務勉強会に出席する予定です。
(今回の支部長会では、今日の話題が出るでしょうね。。。)
さて昨日の成年後見とトラブルのお話。
毎日新聞のニュース内容を鵜呑みにしてしまうと、「いくら何でもやり過ぎだろ。」と思いますが、
問題となっている司法書士と直接話をした訳でもないので、
中立よりややマスコミよりに唯一の情報源であるニュースソースを信用してコメントします。
ご存知のように司法書士の報酬は自由化されていますから、司法書士によって多少報酬の差はあります。
複雑な事案であれば500万円でも高くない場合があるのも当然です。でも77歳の女性に代わっての「ゴム印の購入が5000円」、
「住民票取得が2万円」ともなると、司法書士会やリーガルサポートが不当と判断したのも納得がいきます。
これらの数字もちょっと高いかもしれませんが、説明し納得してもらった上での報酬であるならまだ許容範囲のような気がしますが、
今回に関していえば、相手方が納得できなかったのでしょう。問題になって当然です。
「任意後見契約における情報量の差」
という記事を過去ブログで取り上げましたが、一般の方から見ると法外に見える報酬もきちんと契約書に記載されているかもしれません。
基本的に成年後見制度を利用するのは、やはり高齢者です。説明しても説明しても正確に理解して頂けない場合が多いと思います。
最初は相手の理解不足によるちょっとした誤解から大きな歪みになってしまうことは少なくありません。法人後見委員会にも
「最初にうまく火消しができていればこんな結果にはならなかったのに。」という事案が出てくることがあります。
我々司法書士が成年後見制度の担い手である本当のプロであるつもりなら、
情報量の少ない一般の方での目線をまず忘れないことは大切だと思います。
それと同時に、今回は2面契約の悪い部分が表面化しました。あまりにも身近なところで起こってしまった不祥事ですから、
まだまだ書き足りない部分がありますので、もう少しこのネタつづけます。