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司法書士法人ファルコは商業登記・会社登記・法人登記を中心とした企業法務コンサルティングに特化した専門家集団です。

ブログ

2013年05月23日

矢口真里の不倫 その2

昨日のつづき。

共同不法行為という用語をご存じでしょうか。(業界関係の方は読み飛ばして下され。)

不法行為というものものしい用語に、刑法で処罰されるような印象を受ける方もいるかもしれません。ここでは、
不倫して刑務所に行かなくてはいけないとかの話ではありません。

もっとも戦前には、不倫の一部は、姦通罪として処罰されておりました。夫のある妻とその相手のみが処罰され、
妻のある夫とその相手は処罰されなかったので、男女平等に反するとして日本ではなくなりました。(まだ厳しく処罰される国もあります。)

不倫を解決するのは、民法の世界のお話。

(不法行為による損害賠償)
民法 第七百九条  故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、
これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

「週刊女性」の報道が事実だとすると、
故意によって、中村さんの権利又は法律上保護される利益を矢口さんと専属モデルUが侵害したことになりますから、
損害を賠償する責任を負うことになります。

不法行為は、矢口さんと専属モデルUが共同してやってしまっているので、共同不法行為といいます。(戦前なら逮捕です。)

一般人の場合、不倫の代償は200〜300万が相場らしいのですが、不真正連帯債務の話もあるので、また次回。

2013年05月22日

矢口真里の不倫が事実だとして、法律問題を勝手に色々考えてみる

ゲスな話題です。
バラエティー番組の立ち回りが非常にうまいので、矢口真里さんは、個人的に評価しておりましたが、
ここにきてかなりのトラブルに巻き込まれているようで。。。

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別居の理由は矢口真里の不倫か?
寝室で旦那と男がバッタリ…週刊女性報じる(2013/5/21スポーツ報知)
 俳優・中村昌也(27)の妻でタレントの矢口真里(30)が不倫していたと、21日発売の「週刊女性」が報じている。同誌によると、
矢口は今年2月22日に複数人で飲みにいき、ファッション誌の専属モデルU(25)を自宅に“お持ち帰り”。翌23日朝、
ドラマの地方ロケを予定より早く終えて帰宅した中村が、寝室でUと鉢合わせし修羅場に。(以下略)

どこまで本当か全く分かりませんが、寝室で旦那とバッタリなんて安物のドラマでもないような設定です。
スキャンダルに最も気をつけなければならない芸能人が、こんな設定にまんまとはまるとは思えませんが、仮に事実だとして話を続けます。

「法律問題に発展する可能性は?」
矢口真里さんと中村昌也さんは、身長差だけでなく、収入についても差があると言われています。典型的な格差婚です。
もし中村さんがキレて弁護士にでも相談すると、それなりの法的な問題が生じているのが分かることになります。

「慰謝料は誰が誰に」
離婚するしないは別として、不倫が事実だとすると、中村さんは慰謝料が請求できることになります。専属モデルUに請求できるのは、
法律に詳しくない方でも分かると思いますが、実は中村さんは、矢口さんにも請求することができます。

まず共同不法行為と不真正連帯債務の説明をしなければなりませんが、色々まとめて連載することにします。

中途半端ですみません。

2013年05月20日

休眠会社のみなし解散

休眠会社の売買が社会問題となっておりますが、会社法施行に伴う「休眠会社のみなし解散」
が変更されたことがその原因のひとつであるというアプローチの記事。

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<休眠会社売買>規制緩和が犯罪の温床に
(毎日新聞 5月20日)
 休眠会社の売買を巡る事件は経済活性化を目指した規制緩和が、犯罪の温床につながっている現状を浮かび上がらせた。
2001年4月の会社分割制度創設、06年5月の会社法施行などで、企業の組織再編や起業が容易になった。その中で、休眠会社の定義は
「5年以上登記がない」から「12年以上」に変更。法務省の職権による解散整理は、この11年間実施されておらず、
結果的に休眠会社の悪用を止められていない。(以下略)

商法時代に「休眠会社のみなし解散」があったのは、平成14年12月3日が最後です。もう10年以上前のことなので、
この経験のない司法書士もかなりの数になります。(しかし、さすがに相当昔の過去日付の株主総会で会社継続ということも現実には、
ありえないので、影響はほとんどないと思います。)

ずいぶん昔のことですけど、法務省のHPには、まだこの件のお知らせが残っています。
官報公告→通知→「まだ営業を廃止していない」旨の届出の一連の流れをご存じない方は、下記URLをご一読下さい。

「株式会社の経営者の方へ−−休眠会社整理のお知らせ」
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji45.html

この作業は、かなりのマンパワーを必要とするので、いざやらなければならない時は、たいへんでしょうね。
でもいずれ整理しなければならない日がやってきます。

取締役の任期が10年の会社も、早いところでは、来年の5月に任期満了。時間経つの早いですね〜。

 

ご参考までに

(休眠会社のみなし解散)
第四百七十二条  休眠会社(株式会社であって、当該株式会社に関する登記が最後にあった日から十二年を経過したものをいう。
以下この条において同じ。)は、
法務大臣が休眠会社に対し二箇月以内に法務省令で定めるところによりその本店の所在地を管轄する登記所に事業を廃止していない旨の届出をすべき旨を官報に公告した場合において、
その届出をしないときは、その二箇月の期間の満了の時に、解散したものとみなす。ただし、
当該期間内に当該休眠会社に関する登記がされたときは、この限りでない。
2  登記所は、前項の規定による公告があったときは、休眠会社に対し、その旨の通知を発しなければならない。

2013年05月17日

「かつらを着用させろ!」と叫ぶ日

以前イギリスの弁護士には、法廷弁護士(バリスター)と事務弁護士(ソリシター)に分かれている話をしましたが、
1997年までイギリス領だった香港も同じ仕組みがあるようです。

法廷で弁論できるのが法廷弁護士なんですけれど、事務弁護士の職域が拡大し、香港では、
2010年に事務弁護士も上級裁判所で弁論できるようになりました。

この香港での事務弁護士の職域の拡大により、問題になっているのが、「かつら」です。

かつらといっても、アデランスみたいな精巧なものでなくて、バッハがかぶっているやつ。

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香港の法曹界、
弁護士によるかつら着用めぐり対立(ウォール・ストリート・ジャーナル2013年 5月 01日)
超近代的な香港で、17世紀のファッションをめぐる議論が法曹界を二分している。
 香港の法律家たちは世界でも少なくなった今でも弁護士がかつらをかぶる風習を維持している。
こうした巻き毛の馬の毛でできたかつらは150年以上に及んだ英国の植民地支配の遺産だ。かつらに対する愛着が非常に強く、
かつらを付けていない弁護士のグループはかつらを着用する権利を求めている。しかし、
香港の法曹界でかつらを付けている弁護士たちはこれに抵抗している。(以下略、引用ここまで)

イギリスでは刑事裁判を除き、時代遅れと法廷でのかつらは消えてしまいましたが、香港では未だ残っていたんですね。
しかもかつらを着用する権利を求めていると(笑)。

日本では、ソリシターみたいに、司法書士の職域が拡大し、簡易裁判所に限って法廷に立てるようになりました。

ちなみに明日、東京司法書士会の総会がありますが、もし、日本の弁護士がかつらをかぶっていたら、司法書士は、
「俺らもかつらを着用させろ!」なんて議題が承認されたりするんでしょうかね。

私、個人的には、既に白いかつらをかぶっているような髪型なので、少なくとも私が「かつらを着用させろ!」
と叫ぶ日は来ないと思われます(笑)。

2013年05月16日

なめんなよ

「なめ猫」って覚えてますか?私が中学生くらいの頃に、かなり流行った不良風の猫のキャラクターです。その「なめ猫」
のプロデューサーが脱税のニュース。

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「なめ猫」生みの親、
1億1000万円脱税容疑(読売新聞 5月16日)
 葬儀で稼いだ所得を隠し、約1億1000万円を脱税したとして、葬儀会社「紫音」(東京都渋谷区)と「ファミリー共済会」(同豊島区)
、ファミリー社前代表で両社の実質的経営者、津田覚(さとる)氏(62)が、
法人税法違反容疑で東京国税局から東京地検に告発されていたことがわかった。(以下略)

「今更なめ猫絡みで脱税?」と思っていたら、今は本業が葬儀会社のようですね。

一部の売上と経費の両方を除外して3年で3億8000万円誤魔化していたようです。領収書が表に出ることが少ないビジネスですから、
こういうこともやろうと思えばできてしまうんでしょうなあ。

想像の世界でしかありませんが、地道な税務調査が実を結んだ事例であるような気がします。

「国税なめんなよ。」という商品出したら、ヒットするかな?