新年明けましておめでとうございます。
今年も本ブログにアクセス頂きますよう宜しくお願いします。
うちの事務所は、今日から仕事始め。電車はまだ空いているようで、本格的な仕事始めは、来週月曜日からだと思いますが、
新年早々議事録のチェックをお願いされたり、面談に来られたりと、今日から仕事始めのところもあるようです。
さて新年一発目は、法曹界周辺の就職についてのお話。
新司法試験制度はご存じだと思いますが、試験に合格しなかった場合にどうなるか詳しいことは分からない方向けにご説明。
新司法試験は、法科大学院を卒業しないと原則受験できません。現役で大学合格、そのまま法科大学院へ進学したとして、卒業するのは、
24歳〜25歳。
新司法試験では法科大学院修了後5年以内に3回までしか受験できません。1回目、2回目に受験をためらって、卒業後3年目に1回目、
4年目に2回目、5年目に3回目を受けたけれど、やっぱり合格しなかったということもあります。3回の受験に失敗することを俗に「三振」
と呼んでいますが、私の知り合いにもおります。三振してしまうと、27歳〜30歳で法曹資格もなく、社会人経験もなく、
世間に放り出されます。
新卒として企業に応募するには、年齢的にかなり厳しい状況です。法科大学院に入学したころは、
こんなシビアな現実が待っているという想像もしなかった方々が直面する厳しい試練。
不合格者向けは、こういう状況ですが、合格者も増え、合格者の就職状況もいい時代ではありません。そんな中、こんなニュース。
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富谷町が弁護士資格取得者採用へ 法律相談や条例審査担当(河北新報
1月4日)
宮城県富谷町が、弁護士の資格を持つ司法修習修了者を新年度に職員として採用する方針を固め、近く募集を始める。(略)町は、
4月に弁護士の有資格者1人の採用を検討。3年間の任期付き職員として募集する。年間報酬は約480万円で、
15年程度勤務する大卒職員に相当する。(以下略)
3年間の任期付きで、年間報酬は約480万円、しかも採用は、都心部ではありません。今後、弁護士になろうとする方にとっては、
素晴らしい未来のあるキャリアとも思えません。どれだけ応募がありますやら。
いっそのこと、合格者を募集せずに、三振した法科大学院卒業生を募集したらどうでしょうか。
社会人経験がないといっても、所属はお役所。民間で必要とされる社会人経験もそれほど必要とも思えません。年間報酬を多少安くしても、
またある程度の地方でも、さすがに応募はあると思われます。
実験的に弾力的に対応を考えられる自治体があるとこうした新司法試験の闇の部分が多少は明るくなるのですが、いかがでしょうか。
といったところで、新年のブログはここまで。
今年も懲りずにお付き合い下さい。