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増資(金銭出資)の費用

増資(金銭出資)

会社が金銭の出資を受けるのと同時に株式を発行し、資本等を増加させる方法
ここでは断りの無い限り、株式の譲渡制限が有る会社(非公開会社)における株式の総数引受契約を用いた第三者割当の手続きについて説明させて頂きます。

株式の総数引受契約を用いた増資(金銭出資)の手続き
増資(金銭出資)を行う場合、募集株式を発行するために、募集株式数等についての募集事項を決定しなければなりません。また、募集株式が譲渡制限株式の場合は、 株式の総数引受契約の承認(取締役会非設置会社の場合は株主総会決議、取締役会設置会社の場合は取締役会決議)を得る必要があります。

<募集事項の決定の決議機関>
株式の譲渡制限の無い会社(公開会社) → 原則として取締役会
株式の譲渡制限が有る会社(非公開会社)→ 株主総会

上記の機関で募集事項を決定した後、出資者と株式の総数引受契約を締結します。そして、株式の総数引受契約の承認を得た後に、出資者が会社に金銭を出資するのと引き換えに、会社はその対価として株式を発行します。
募集株式の発行の決議
<決定事項>
・募集株式の数
・募集株式の払込金額
・金銭の払込みの期日又はその期間
・増加する資本金及び資本準備金に関する事項
・株式の総数引受契約による旨


株式会社の増資のQ&A


Q.増資を行う際に発行する株式の数が発行可能株式総数を超えてしまうとどうなりますか?

A.会社が発行することができる株式の総数の上限が発行可能株式総数となります。
これは登記事項として登記されています。
会社が増資をするために募集株式の発行をするときは、この発行可能株式総数を超えることはできず、発行可能株式総数の枠内でしか新株を発行することができません。
そのため、 発行可能株式総数を超えるような増資を行う場合には、事前に発行可能株式総数を広げる定款変更を行っておく必要があります

(注)有限会社については、ほとんどの場合、発行済株式の総数が発行可能株式総数の枠一杯になっていますので、増資を行う際には、定款変更をして発行可能株式総数を広げておく必要があります。  

Q.株式の総数引受契約は一人としかできないのですか?

A.株式の総数引受契約で株式を引き受ける者は一人あるいは少数に限定されてはいないので、出資者が複数人の場合でも行う事ができます

Q.出資者からの出資金の払込みはどのように行えば良いのでしょうか?

A.出資者は、総数引受契約で決めた指定の払込金融機関等に払込むことになります。登記手続において、払込みがあったことを証明するのに通帳の写しが必要になりますので、現金の授受ではなく金融機関等への振込みで行って下さい。尚、払込口座は必ず会社名義の口座にする必要があります。

株式会社の増資(金銭出資)の手続の流れ


ご依頼頂く場合は、次のような手続の流れになります。
はお客様に行って頂く作業内容です。

1.お問い合わせ・ご依頼
増資額や出資者等をお伺いし、詳細な手続きのご案内と、打ち合わせをさせて頂きます。
     ▼
2.株主総会での決議
増資についての募集事項等を株主総会で決議して頂きます。
     ▼
3.株式の総数引受契約の締結
株式を引き受ける出資者との間で株式の総数引受契約を締結して頂きます。
     ▼
4.株式の総数引受契約の承認(※)
株式の総数引受契約による場合に、定款に別段の定めがない限り、株主総会決議(取締役会設置会社の場合は取締役会決議)により承認を行います。
※会社法の改正により、譲渡制限株式の総数引受契約の場合に、承認手続を要することとなりました。
     ▼
5.出資者からの出資金の払込み
出資者の方に指定の払込金融機関等に払込みを行って頂きます。
     ▼
6.必要書類の作成・送付
弊社にて必要書類を作成し、貴社に送付致します。
     ▼
7.必要書類の押印・返却
届きました書類に代表取締役の方等がご捺印をしてご返送下さい。
     ▼
8.費用のお振込み
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9.登記申請
弊社にて法務局へ登記の申請を行います。
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10.登記完了
登記申請してから登記が完了するまでは、だいたい1週間から2週間程度かかります。
登記完了後、弊社からご依頼主様に登記簿謄本(履歴事項全部証明書)等の完了書類をお渡しします。

出資金の具体的な払込方法について

まず、増資を行う会社名義の銀行口座・通帳を準備します。
(但し、インターネット銀行・外資系金融機関以外の金融機関のものをご準備下さい。例えば三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行など)

次に、出資者ごとに指定の会社名義の銀行口座に、各出資者の出資額をそれぞれ「振込み」ます。 必ず各出資者の名前が記載されるようにお振込み下さい。名前が記載されない「入金」はしないで下さい。また、「各出資額につき複数回に分割しての振込み」や「手数料を差し引いての振込み」もお止め下さい。

出資者全員の「振込み」が終わりましたら、通帳への記帳をお願いします。

続いて、通帳をコピーして頂き、司法書士法人ファルコ宛にFAX(03-5545-4589)またはメールをお願いします。 通帳の表紙、通帳をめくった1ページ目、振込みがわかるページの計3枚をコピーして下さい。(コピー見本

ご依頼主様に用意頂くもの

登記簿謄本(履歴事項全部証明書)
コピーでも結構です。現在の登記事項を確認するために必要となります。
極力取得から3か月以内のものをご用意下さい。(尚、弊社にて取得することもできます。)


定款
コピーでも結構です。現在の定款の内容を確認するために必要ですので、現在のものをご用意下さい。
(古い定款しかない場合、定款を紛失している場合はご相談下さい。)


ご担当者様の本人確認書類(運転免許証等)
ご本人様確認のために必要となります。詳しくは本人確認に関するお客様へのお願いをご覧下さい。     

会社名義の通帳
出資金の払込みは会社名義の口座に振り込むことになります。

増資の費用

株式会社の増資(募集株式の発行)登記をご依頼頂いた場合の費用は以下の表の様になります。
*以下の費用には、登記に必要な添付書類作成費用も含んでおります。

 登記の種類  内容  報酬(税別)  登録免許税等  合計(税別)
 募集株式の発行
(430万円未満)
 資本金を増額する場合  50,000  30,000  80,000
 募集株式の発行
(430万円以上)
 資本金を増額する場合  別途  増資額×0.7%  別途ご案内


尚、上記費用に含まれるもの、含まれないもの等の詳細につきましては、登記費用ページをご覧下さい。



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