株式会社は、自己株式を消却することができます。この場合においては、消却する自己株式の数(種類株式発行会社にあっては、自己株式の種類及び種類ごとの数)を定めなければなりません。
自己株式の消却を決定する場合、取締役会設置会社においては、取締役会の決議によらなければならず、取締役会非設置会社においては、取締役の過半数の一致により行います。 通常は、消却予定日についても決定します。消却の事務手続きが完了する日を消却予定日と定め、これが自己株式の消却の効力発生日となります。
A.会社法上、自己株式の消却をしても発行可能株式総数に影響はありません。また、公開会社においては、定款を変更して発行可能株式総数を増加する場合には、変更後の発行可能株式総数は、当該定款の変更が効力を生じた時における発行済株式の総数の四倍を超えることができないとされていますが、自己株式の消却により結果的に発行可能株式総数が発行済株式の総数の四倍を超えることになっても、同規定には反しません。
A.株式会社が当該株式会社の株式を取得する場合には、その取得価額を、増加すべき自己株式の額としています。そして、株式会社が自己株式の処分又は消却をする場合には、その帳簿価額を、減少すべき自己株式の額とします。さらに、株式会社が自己株式の消却をする場合には、自己株式の消却後のその他資本剰余金の額は、自己株式の消却の直前のその他資本剰余金の額から当該消却する自己株式の帳簿価額を減じて得た額とすることになります。
A.証券保管振替機構(略称「ほふり」)を利用して株式等振替制度(旧証券保管振替制度)を活用している場合、消却予定日を土日にしてしまうと保振は土日に手続を行うことができないので、消却予定日に事務手続きを完了させることが難しくなってしまいますので注意が必要です。
※株式等振替制度とは、「社債、株式等の振替に関する法律」により、上場会社の株式等に係る株券等をすべて廃止し、株券等の存在を前提として行われてきた株主等の権利の管理(発生、移転及び消滅)を、証券保管振替機構及び証券会社等に開設された口座において電子的に行うものです。
ご依頼頂く場合は、次のような手続の流れになります。
※はお客様に行って頂く作業内容です。
1.お問い合わせ・ご依頼
自己株式の数等をお伺いし,詳細な手続きのご案内と打ち合わせをさせて頂きます。
▼
2.取締役会での決議
自己株式の消却について取締役会で決議して頂きます。
取締役会非設置会社の場合は取締役の過半数の一致で決定します。
▼
3.必要書類の作成
弊社にて必要な書類を作成します。
▼
4.必要書類への捺印
必要書類に代表取締役の方等のご捺印をして頂きます。
▼
5.登記申請
弊社にて法務局へ登記の申請を行います。
▼
6.登記完了
登記申請してから登記が完了するまでは、だいたい1週間から2週間程度かかります。
登記完了後、弊社からご依頼主様に登記簿謄本(履歴事項全部証明書)等の完了書類をお渡しします。
登記簿謄本(履歴事項全部証明書)
コピーでも結構です。現在の登記事項を確認するために必要となります。
極力取得から3か月以内のものをご用意下さい。(尚、弊社にて取得することもできます。)
定款
コピーでも結構です。現在の定款の内容を確認するために必要ですので、現在のものをご用意下さい。
(古い定款しかない場合、定款を紛失している場合はご相談下さい。 )
ご担当者様の本人確認書類(運転免許証等)
ご本人様確認のために必要となります。詳しくは本人確認に関するお客様へのお願いをご覧下さい。
株式会社の自己株式の消却登記をご依頼頂いた場合の費用は以下の表の様になります。
*以下の費用には、登記に必要な添付書類作成費用も含んでおります。
登記の種類 | 内容 | 報酬(税別) | 登録免許税等 | 合計(税別) |
発行済株式の総数の変更 | 自己株式の消却 | 30,000 | 30,000 | 60,000 |
尚、上記費用に含まれるもの、含まれないもの等の詳細につきましては、登記費用ページをご覧下さい。
お申込みは司法書士法人ファルコ お問合せページから